部活の思い短歌に込める 高岡商高野球部前主将森田さん 全国万葉大会奨励賞 

短歌に込めた思いを語る森田さん

 今夏の全国高校野球選手権で16強入りした高岡商野球部の前主将、森田朝陽さん(3年)が、第39回全国万葉短歌大会のジュニアの部で奨励賞に輝いた。バットをペンに持ち替えて感性を発揮した森田さんは「部活への思いを素直に詠んだ」と喜んでいる。4日に高岡市万葉歴史館で表彰式が開かれる。

 森田さんは全国高校野球選手権に、2年連続でレギュラーとして出場した。今夏は主将で、プレーだけでなく精神面でもチームを引っ張った。人一倍声を出すことを意識したという。

 作品は「ミスチルを歌うつもりがしわがれて 今日も声出し秋まではサザン」。歌が好きで、人気バンド「ミスターチルドレン」の曲を高い声で歌うことへの憧れや、秋まで部活動に全力を注ぐ思いを三十一文字(みそひともじ)でコミカルに表現した。

 森田さんは大学に進んで野球を続ける予定で、現在も週2回練習している。「受賞できてびっくりした。ミスチルはまだ歌えないけど、これからもグラウンドで一番声を出す選手でありたい」と笑顔を見せた。

 大会のジュニアの部には1606人の2250首が寄せられた。高岡商業高は選択授業で国語を学ぶ3年生約20人が歌を詠み、同校教諭が選んだ作品を応募した。森田さんの他にも、吹奏楽部の野畑綾花さんが優秀賞、森田さんと同じ野球部の堀井大聖さんが奨励賞に選ばれた。 (西部本社・橋本京佳)

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