「眼鏡橋花壇」完成 諫早石を使用 ショウブなど植え込む

完成した「眼鏡橋花壇」=諫早文化会館

 諫早青年会議所(高尾謙介理事長)は55周年事業として、諫早文化会館(諫早市宇都町)敷地内に、特産の諫早石(いし)約130個で地元のシンボルをかたどった「眼鏡橋花壇」を造り、市に寄贈した。花壇造りには県立諫早農業高の生徒が手伝い、市民も加わってイサハヤショウブやハボタン、ノースポールなど苗約330本を植え込んだ。
 同会議所は1984年、創立20周年事業として同会館の敷地にオランダ風車を建設。その際に花壇も造ったが老朽化しており、縦約5メートル横10メートルの眼鏡橋花壇を新たに整備した。1957年の諫早大水害でも決壊しなかった眼鏡橋と同じように、市が永久不壊の都市として繁栄していくことを祈念している。
 同会議所は先月、諫早石を通して地域について学ぶ催し「諫早の魅力を知り、未来へつなぐDIY」を実施した。約60人の参加者は市内で唯一、諫早石を採掘する松山石材(諫早市小川町)の採石場を見学した。同社の松山功一主任(44)は「諫早石は約4千万年前にできた砂岩層から切り出す。加工しやすく吸水力にも優れている」と説明。使用例として、大水害後に諫早公園(高城町)内に移築復元された眼鏡橋の一部や、平和公園(長崎市)の敷石などを挙げた。
 参加者は、諫早文化会館に移動し、市美術・歴史館の大島大輔専門員(43)から眼鏡橋に関する講義を受け、眼鏡橋花壇に記念の植栽をした。県立諫早農業高バイオ園芸科1年の田中大雅さん(15)は「地元の知らないことを学べて楽しかった。花壇は諫早らしいデザインで良いと思う」と話した。

松山主任(左)から諫早石の説明を受ける参加者=諫早市小川町、松山石材採石場

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