ソニー、フルサイズミラーレス一眼カメラ「α9 II」を発表。スポーツや報道撮影のプロフェッショナルのワークフローをサポート

ソニーは、高速撮影性能や高いAF性能を備え、スポーツや報道撮影のプロフェッショナルのワークフローをサポートする高速通信性能が進化したα(Alpha)レンズ交換式デジタル一眼カメラ「α9 II」を2019年11月1日に発売する。希望小売価格はオープン、市場想定価格は税別550,000円前後(ボディのみ)。

α9 IIは、プロユーザーからの要望に応え、リモート撮影や、撮影中および撮影後のデータ転送、転送時の使い勝手の強化など、利便性が向上。最高1Gbpsの転送速度を実現する規格1000BASE-Tに対応したLAN端子を内蔵し、リモート撮影やデータ納品時の高速データ転送を実現。

デスクトップアプリケーション「Remote Camera Tool」(Ver.2.0以降)を用いたPCリモート(テザー)撮影において、レリーズタイムラグ、ライブビュー画面遅延などを抑えた撮影が可能。また、FTPS(File Transfer Protocol over SSL/TLS)規格に対応しており、SSLまたはTLSで暗号化したデータ転送が可能。本体内の無線LAN(Wi-Fi)機能は「IEEE 802.11ac」規格にも対応し、α9同様の2.4GHzに加え、5GHz帯域でのデータ転送も可能。

新たに音声メモ機能を搭載しており、撮影現場で撮影シーンや位置などの情報を音声データとして画像に付与し、納品時に活用できるとしている。また、「Imaging Edge」のモバイルアプリケーション「Transfer & Tagging add-on」(10月リリース予定のVer.1.1以降で対応)を使って、α9 IIからモバイル機器に画像と音声データ(WAVEファイル)を転送し、音声を自動でテキスト化し、IPTCメタ情報として画像に埋め込むことが可能。さらに、同モバイルアプリケーションに新たに搭載された、サーバーへの自動FTPアップロード機能と組み合わせることで、モバイル機器を操作することなく、テキスト化された音声データ付き画像をサーバーに納品可能。

有効約2420万画素のメモリー内蔵35mmフルサイズ積層型CMOSイメージセンサーExmor RSと、画像処理エンジンBIONZ Xとの組み合わせにより、最高20コマ/秒のブラックアウトフリー連続撮影や最大60回/秒(シャッタースピード1/125以上の場合)の演算によるAF/AE追従、最高1/32000秒(MとSモード設定時のみ)の歪みを極限まで抑えるアンチディスト-ションシャッターなどの高速性能を搭載。20コマ/秒連写でJPEG約361枚/圧縮RAW約239枚の連続撮影が可能。また、メカシャッターを使用した際には新たに最高約10コマ/秒の高速連写が可能になったほか、蛍光灯などの人工光源の点滅によるフリッカーの影響が少ないタイミングを検出し、シャッターを切ることができるフリッカーレス撮影にも対応。

AF性能においては、693点の像面位相差AFセンサーを撮像エリアの約93%に高密度に配置。加えて、AFアルゴリズムを同機のために最適化したことにより、安定したフレーミングが難しいシーンや動きと速度に緩急のある動体に対しても、追従安定性と精度の向上を実現するとしている。

AIを用いて動体を高精度に追従し続けるリアルタイムトラッキングと即時に瞳情報を検出しフォーカスを合わせ続けるリアルタイム瞳AFにも対応。リアルタイムトラッキングでは、被写体が人物の場合は自動で瞳AFによるフォーカスの追従を行い、被写体の顔が見えていない場面や被写体が人物以外の場合でも、色、模様、距離情報などから物体認識を行い撮影被写体を自動で追尾。本体重量は約678g(バッテリーとメモリーカード含む)と、小型・軽量ボディとなっている。その他の主な特長は以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

  • 様々なフィールドでの使用を想定し、さらに強化した防塵防滴に配慮した設計※15
  • 静止画・動画ともに有効な最高5.5段※16の光学式5軸ボディ内手ブレ補正機構
  • 重量レンズ装着時や長時間の使用時に、撮影者の負担を軽減するホールド性を向上させたグリップ形状
  • ボタンを押したときのクリック感や配置の調整によりグローブ着用時でも快適な操作性
  • 露出補正ダイヤルロックボタンの追加や後ダイヤルの操作性の改善など、確実な操作をサポートするデザイン
  • USB Type-C™端子を新規搭載し、USB経由のPCリモート接続時の快適な撮影や転送
  • 連続撮影による大容量データの高速処理に対応したデュアルカードスロット(UHS-II対応)
  • 長時間の撮影※17を可能にする高容量Zバッテリー対応
  • Zバッテリーを2個搭載可能な縦位置グリップ「VG-C4EM」(別売)対応
  • 遅延の少ない、約369万ドット 高精細・高輝度なビューファインダー Quad-VGA OLED Tru-Finder™
  • 自由なアングルで撮影でき、タッチ操作にも対応するチルト可動式液晶モニター
  • 約2.4倍※18(6K相当)の情報量を凝縮しフルサイズ領域で全画素読み出しによる高解像4K(QFHD:3840×2160)動画
  • ソニー製業務用カメラで採用されているデジタルオーディオインターフェースを追加したマルチインターフェースシュー™(MIシュー)

※15:防塵・防滴に配慮した構造となっていますが、ほこりや水滴の浸入を完全に防ぐものではありません。
※16:CIPA規格準拠、Pitch/Yaw方向、 Planar T* FE 50mm F1.4 ZA装着時、長秒時ノイズリダクションオフ時。
※17:静止画撮影:ビューファインダー使用時約500枚。LCDモニター使用時約690枚。CIPA規格準拠。30秒ごとに1回撮影、10回に一度、電源入/切する。
※18:24p記録時。30p記録時は1.6倍。

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