東海道本線の秘話も 小田原鉄道歴史研究会が資料展

写真や模型など約150点が並ぶ鉄道資料展=おだわら市民交流センターUMECO

 今年で設立10周年を迎えた小田原鉄道歴史研究会による「鉄道資料展」が、おだわら市民交流センターUMECO(小田原市栄町)で開かれている。鉄道記念日(14日)に合わせた毎年恒例の催しで、今回は新橋-神戸間の東海道本線全通(1889年)130年にちなみメイン特集を組んだ。

 東海道本線コーナーには、当時の文献や写真など貴重な資料を展示。明治初期に新都・東京と経済の中心地・大阪を結ぶ鉄道建設について、旧街道を参考に東海道案と中山道案があった秘話などを紹介。当初は箱根越えや河川が多い東海道が避けられたことや、着工した中山道線が碓氷峠を越えられず挫折したことなどを解説している。

 模型コーナーでは、東海道本線を走った車両の模型が並ぶ。皇室の特別列車「お召し列車」を務めたEF58や、なじみ深い湘南カラーの113系などがある。

 このほか、7月に引退した箱根登山鉄道のモハ1形107号の走行中の車内映像や、開業から99年となった小田原駅の旧駅舎にあった避雷針なども見られる。

 同会は「今年が節目の年である東海道本線が、できる前からの歴史を振り返ると面白いのではないか」と来場を呼び掛けている。入場無料。6日まで。午前10時~午後7時。

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