第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体2019」第7日は4日、茨城県の高萩市文化会館で重量挙げを行い、成年男子109キロ超級の村上英士朗(銀盤酒造、滑川高・日大出)がスナッチ180キロ、ジャーク219キロのトータル399キロで、準優勝した。スナッチ、ジャークともに2位だった。
スナッチは2回目の試技で180キロに成功。3回目で日本新記録となる190キロに挑戦したが失敗した。ジャークは1、2回目を成功させ、3回目に226キロに挑戦したが、わずかに腕が伸び切らず失敗に終わった。
村上は今年5月に行われた重量挙げの全日本選手権でスナッチ、ジャークいずれも日本新記録を樹立し、トータル414キロで制した。その後も新記録を塗り替え続けており、9月の世界選手権でジャークとトータルともに自身の日本記録を更新したばかり。
■悔しさとともに手応え
3連覇と日本記録の更新に燃えて臨んだ重量挙げ成年男子109キロ超級の村上英士朗は準優勝に終わった。ジャークとトータルで自身の日本記録を更新した世界選手権から1週間。連戦の疲労からか「脚が震えてしまった」と悔しがる一方で、「最後まで気持ちは切らさなかった」と手応えも口にした。
スナッチは2回目の試技で180キロに成功。「富山の期待に応えたい」と3回目で自身の日本記録を2キロ上回る190キロに挑戦したが失敗した。
ジャークは210キロ、219キロと続けて成功し、3回目で226キロに挑んだ。持ち上げてから安定したフォームで耐えたかに見えたが、わずかにひじが曲がり「つぶれそうになった」と振り返った。
社会人2年目の今年はロシアでの武者修行や世界の大舞台を経験し「気持ちの切り替えができるようになった」と精神面での成長を実感。順位よりも記録の更新にこだわっており「伸びる気しかしない。自分でも楽しみ」と力強く話す。開幕が近づく東京五輪に向け「すぐにでも練習したい」とさらなる進化を期した。 (社会部・松澤拓也)