<レスリング>世界選手権・団体6位、躍進のインドが外国人コーチを解任

インドの男子フリースタイル65kg級をけん引するプニア・バジランだが、インド・チームは困難に直面していた

 インドのメディアは、インド協会がさらなる飛躍を求めて招聘した男子フリースタイルのホセイン・カリミ・コーチ(イラン=2016年リオデジャネイロ・オリンピック・イラン・コーチ)を解任することを発表した。

 同協会は「彼のVIP待遇要求に応えられなくなった」と説明。具体的には、選手が寝泊まりするナショナルセンターへの居住を拒否して近くのアパートへ住むことを求め、遠征ではチーム同行を嫌って専用車での移動を要求。先月の世界選手権(カザフスタン)でも、選手団は2人1部屋が決まりだがシングルユースを要求するなどしたという。彼への報酬は1ケ月3500ドル(約37万4000円)だが、これらの要求のため5000ドル(約53万4000円)を超えていたという。

 さらに、汗まみれの選手との接触を拒否して技術を教えることをせず、試合でもセコンドにつきながら選手の汗をふくことをせず、「コーチとして機能していない」としている。

 カリミ・コーチは「インドは成長につながる機能を提供していない」などと反論している。

 インドの男子フリースタイルは、先月の世界選手権で金メダルこそなかったものの、3階級でオリンピック出場枠を獲得。国別対抗得点は79点をマークして同国史上最高の6位へ入賞。日本の32点を大きく上回った。

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