ヒロインの父役・北村一輝は念願かなって朝ドラ出演! 母役・富田靖子は戸田恵梨香が「…好き!」

NHK連続テレビ小説「スカーレット」(月~土曜午前8:00)で、ヒロイン・川原喜美子(戸田恵梨香)の父・常治役を北村一輝、母・マツ役を富田靖子が演じている。今作が連続テレビ小説初出演となる北村は「念願がかなっての出演でしたので本当に幸せです。“朝ドラ”に出るのが夢だったといっても過言ではない。本当です。大河ドラマ(2009年放送『天地人』)の撮影中に『土曜スタジオパーク』で“朝ドラに出たい”と話していました。そこから10年かかりましたね」と喜びもひとしおの様子だ。

ドラマは、滋賀県の焼き物の名産地・信楽を舞台に、戦後の高度経済成長期に男性ばかりの陶芸の世界で、女流陶芸家の草分けとして歩み始める喜美子の姿を描くストーリー。常治は楽天家で山っ気があり、いろいろな商売に手を出すが、見栄を張って酒をふるまう癖と、困った人を見捨てておけない人の良さで、お金がまったく身につかない。マツはそんな常治をいつもニコニコと受け入れ、文句も言わず夜逃げ同然で大阪から信楽に付いて来たという役どころとなる。

第1週では、戦後まもなく大阪から信楽に移住してきた川原家が、貧しくも楽しい新生活を始める展開が描かれたが、北村は常治について「ひと言でいうと、昭和のお父さんです。一見すると、亭主関白で酒ばかり飲んでいる自分勝手な父、借金もしたりと、いいことゼロですが、常治には“怒る”の裏側に深い愛情がある。愛情があるからこそどなったり、愛情があるからこそ本気で怒れる、その絆が家族にも伝わっていて、根本には必ず愛がある。表面的には『もう常治というおやじ、いいかげんにしろ!』と感じる時もあると思いますが、見ているとなにか憎めない。そんなところがあるキャラクターではないかと思います」とアピール。

母・マツ役の富田も「マツはどうやら、お嬢さん育ちだったのかなという感じがあります。育ちはよかったのですが、常治と出会い、恋に落ち、現在に至る…という感じなんです。お嬢さん育ちですが、どこか情熱的な部分も秘めているのかなとも思います。基本的には、穏やかでおっとりしているお母さんですが、子どもたちの方がしっかりしていて、子どもたちに教わっているようなお母さんじゃないかなと思います。おっとりしていたり、ぼ~っとしていたりというところもあるのですが、どんなシーンがきても自由に動けるようにしたくて、イメージをガチガチに固めすぎないように、振り幅を持たせることを心掛けています」と役柄への思いを明かす。

一方で、富田は「以前出演した連続テレビ小説『あさが来た』(15~16年放送)の時は、私の地元・九州の言葉を使う役だったので迷いもなかったのですが、今回は大阪のことばで話す役。自分が使っていない言葉を長期間使うということで、『迷惑かけるだろうな』『テンポよく撮影を進めることができるだろうか』という不安もあったので、決断までに時間はかかりました」と北村とは異なって出演を悩んだようだが、「不安はあったのですが、それでもやろうと決めたのは、やはり“朝ドラ”の魅力だと思います。どんなに大変でつらいとしても、最初から最後まで演じてみたいと思いました」と告白。

そんな富田の心の支えになっているのが、ヒロイン・喜美子役の戸田の存在。「戸田恵梨香さんとの共演は初めてですが…好き!です。一緒にやっていてときめきますし、楽しいです。危ないですね、この発言。でも、好き」と照れ笑いを浮かべ、「関西のことばで演じるシーンも、喜美子とのシーンではあまり考えなくても言葉がスッと出てきます。あまりなにも考えなくてもお母さんでいられるし、肩ひじ張ることもなく、楽な気持ちで、リラックスしてお芝居ができます」と語っている。

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