10月5日に行われた2019/20年のWEC第2戦富士公式予選。セッションを終えて各クラスのポールポジションを獲得したドライバーたちがポール獲得の喜びを語るとともに、6日(日)に控える6時間の決勝レースへ向けた展望を語った。
●中嶋一貴(8号車トヨタTS050ハイブリッド/LMP1クラス ポールポジション)
「いい状態でブレンドン(ハートレー)にたすきをつなぐことができたと思います。ニュータイヤがもっともパフォーマンスを発揮するのは1周だけですし、僕とブレンドンではアタック時の状況も違いましたけどね」
「僕自身は、そのなかでベストを尽くせたと思います。もちろん、細かいところまで突き詰めれば改善の余地もありますけど、アタックには満足しています」
「なにより重要なのは一切ミスをせず、自分たちがいるべきポジションをしっかり確保できたこと。特にサクセス・ハンディキャップがある以上、最大のライバルと言ってもいいチームメイト(7号車トヨタTS050ハイブリッド)に負けるわけにはいきませんから」
「明日のレースを最前列からスタートできるのはうれしいですね。クリーンなレースをして、このポジションを守ったままチェッカーを受けたいと思います」
●ブレンドン・ハートレー(8号車トヨタTS050ハイブリッド/LMP1クラス ポールポジション)
「カズキとセバスチャン(ブエミ)、そしてトヨタと一緒に初めてのポールポジションを獲得できてうれしいよ。カズキは素晴らしいアタックをして、ベンチマークとなるタイムを残してくれた」
「僕も彼と変わらないペースでアタックしていたんだけど、最終セクターでトラフィックに引っかかってしまった。仕切り直して2回目のアタックに向かい、ポールポジションを手にすることができた」
「ただプライベーターとは予想よりも差がついていることに驚かされた。(1号車レベリオンは)去年の予選で1分24秒031のタイムも記録しているからね。富士スピードウェイのレイアウトから、予選では僕たち(ハイブリッド勢)にアドバンテージがあるとは思っていたけど、決勝ではもっと僅差の争いになるだろう」
「とにかく、チーム加入後の初ポールを手にできて本当にうれしい。明日の決勝も自分の仕事をやり遂げてみせるよ」
●ホーピン・タン(37号車オレカ07・ギブソン/LMP2クラス ポールポジション)
「完璧なアタックができたと思う。前戦のシルバーストンでは1周のペースもロングランのペースも悪かった。そこから比べると大きくステップアップできたと思うし、グッドイヤーに(WEC復帰後)初のポールポジションをもたらすことができてうれしく思う」
「明日は天候が変わって、タフな戦いになるだろうけど、去年は表彰台を獲得しているし、今年もその戦いを再現したい」
●ガブリエル・オーブリー(37号車オレカ07・ギブソン/LMP2クラス ポールポジション)
「みんなが言うように、明日は天候が大きく崩れそうだ。とにかく、まずはシルバーストン戦が終わってから懸命に作業してくれたチームに感謝したい。今日の結果はチームの働きがなければなし得なかったものだ」
「明日もまたタフな戦いになりそうだけど、今日の予選と同じように全力で臨むよ」
●リチャード・リエツ(91号車ポルシェ919 RSR/LM-GTEプロクラス ポールポジション)
「どんなときでもポールポジションはうれしいものだけど、明日の決勝は6時間の長丁場だし、ブレンドン(ハートレー)が言うように天候がレースをかきまわしそうだ。富士のレースで雨はつきものだから、正しいときに正しいタイヤを選べるかが鍵だね」
「今回のポールポジションはチームメイトが素晴らしいアタックをしてくれたことと、僕自身もいい走りができて、ポールポジション獲得に必要なアベレージタイムを記録できた」
「1年間熟成が進められたマシンは素晴らしく、第1戦シルバーストンで勝利したことで少しプレッシャーも軽減された。今回、この新型マシンに初のポールポジションをもたらすことができてうれしいよ。最高なチームの一員であることを誇りに思う」
●ジャンマリア・ブルーニ(91号車ポルシェ919 RSR/LM-GTEプロクラス ポールポジション)
「このマシンは富士スピードウェイにマッチしていると思う。昨日初めて、このマシンでサーキットを走ったけど、セッションを重ねるごとにマシンが改善されていった。フリープラクティス3回目では、予選に向けた準備も進めることができたよ」
「僕もいいアタックができたし、リチャード(リーツ)も素晴らしいアタックで、ポールポジションが獲得できるだけのアベレージタイムを記録できた。明日はまた違う展開が待ち構えているかもしれないけど、決勝レースを楽しみにしているよ」
●フェリペ・フラガ(57号車ポルシェ919 RSR/LM-GTEアマクラス ポールポジション)
「今日、ポールポジションを獲得して予選会見に出席できたことがうれしいよ。僕にとってのWEC初ポールポジションだし、富士スピードウェイは本当に特別なサーキットだ」
「ライバルチームのブロンズドライバーと比べて、ベン(キーティグ)は素晴らしいアタックをしてくれた。明日もいい1日、そしていいレースができればと思っているよ」
●ベン・キーティグ(57号車ポルシェ919 RSR/LM-GTEアマクラス ポールポジション)
「このサーキットのことはあまり深く知らなかったけど、とにかく走っていて楽しいんだ。高低差も激しいし、トリッキーなコーナーもあるからね」
「フェリペと働くのも本当に楽しんだ。セッションごとにどうすればもっと速く走れるのか学んでいるし、どのコーナーも少しずつ速く走れるようになっている」
「予選では少しリスクを冒して攻めたラップがあったが、そのタイムはトラックリミット違反で抹消になってしまった。その後は少し慎重に走ったよ。それでもマシンのパフォーマンスを限界まで引き出したつもりだった」
「ただピットに戻ってきたら、チームメイト(のフラガ)のほうが1秒も速かったんだ。まだまだ向上の余地がありそうだ」