中須賀が野左根との接戦を制しポール・トゥ・ウイン/全日本ロード第7戦JSB1000レース1

 全日本ロードレース選手権JSB1000クラスは10月5日、オートポリスで第7戦の決勝レース1が行われ、中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)がポール・トゥ・ウィンを飾って、2019年シーズン4勝目を挙げた。

 第7戦オートポリスのレースフォーマットは2レース制。決勝レース1は20周で争われた。午前中に行われた予選では、中須賀が自身が持つオートポリスのコースレコード、1分46秒909を破る1分46秒306をマークしてポールポジションを獲得。2番手は高橋巧(Team HRC)、3番手は野左根航汰(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)というフロントロウの並びになった。

 20周で争われるレース1は、予選の結果により23台が決勝グリッドに並んだ。天候は午前中と同じく快晴。手元の計測で気温23度、路面温度29度のドライコンディションで15時20分からレース1がスタートした。

全日本ロードレース選手権第7戦オートポリス レース1スタートシーン

 ホールショットを奪ったのはポールスタートの中須賀だったが立ち上がりで膨らみ、3番グリッドスタートの野左根が中須賀をかわしてトップを奪う。4番グリッドスタートの水野涼(MuSASHi RT HARC-PRO.Honda)はスタートで3番手に上がり、2番グリッドスタートの高橋は4番手に後退する。

 2周目を終えると野左根、中須賀、水野、高橋、渡辺一馬の5台がトップグループを形成。その後ろ約0.2秒遅れで岩戸亮介(Kawasaki Team GREEN)が続く。

 4周目に入ると1コーナーで中須賀が野左根に仕掛けるが、野佐根はこれをブロックしポジションを守る。後方では岩戸が渡辺一馬をかわして5番手に浮上した。

 5周目には水野が3コーナーで中須賀をインからかわして2番手に浮上。6番手に後退した渡辺一馬はこの周で岩戸をかわし5番手を奪取する。

トップ4台によるバトル

 水野に抜かれた中須賀たが、14コーナーで水野をかわして2番手に浮上。しかし、次周の1コーナー飛び込みで水野が仕掛けて2番手を奪われる。中須賀はこれに負けず、水野を2コーナーのインからかわし、2番手を奪い返した。

 6周目に入ると6番手の岩戸がトップ集団から離れ始める。7周目には渡辺一馬がトップ集団についていけずに後退。レースはしばらく野左根、中須賀、水野、高橋の並びで進んでいく。

■ファイナルラップまで続いた中須賀と野左根のマッチレース

 トップ集団が動き始めたのは13周目だった。第2ヘアピンで4番手の高橋が水野をとらえて3番手に浮上。14周目に入るとバックマーカーが介入し、4番手に浮上した高橋は1コーナーでバックマーカーに引っ掛かりトップ2台との差が少し広がる。

 残り5周を切ると高橋がペースを上げ、前を走る野左根と中須賀をを追う。一方、4番手の水野はペースが上がらず、徐々に離されていった。

終盤は野左根と中須賀のマッチレースに

 17周目、中須賀が1コーナーのブレーキングで迫り、野左根をかわしてトップを奪取。その後、中須賀は野左根を引き離そうとペースを上げるが、野左根は離されることなく、中須賀の後方にぴたりと食らいつく。

 最後まで中須賀に食らいついた野左根だったが、最後は仕掛けられず。中須賀がレース1をポール・トゥ・ウインを飾り、2019年シーズン4勝目を挙げた。

 トップ2台を追っていた高橋だったが、終盤はペースを上げられず。8秒490差の3位でチェッカーを受けた。

レース1で優勝した中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)

 ポイントランキングでは、ランキングトップの高橋が202ポイント。中須賀は優勝したことで186ポイントとなり、高橋との差16ポイントに縮めた。

 全日本ロードレース選手権第7戦オートポリスのレース1順位結果は以下の通り。

■全日本ロードレース選手権第7戦オートポリス

JSB1000クラス決勝レース1順位結果(20周)

Pos. No. Rider Team Motorcycle Type TotalTime/Delay

1 1 中須賀克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM ヤマハYZF-R1 BS 36’13.413

2 4 野左根航汰 YAMAHA FACTORY RACING TEAM ヤマハYZF-R1 BS 0.183

3 13 高橋巧 Team HRC ホンダCBR1000RR SP2 BS 3.409

4 634 水野涼 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda ホンダCBR1000RR SP2 BS 8.490

5 23 渡辺一馬 Kawasaki Team GREEN カワサキZX-10RR BS 10.388

6 26 渡辺一樹 ヨシムラスズキMOTUL スズキGSX-R1000L9 BS 17.188

7 64 岩戸亮介 Kawasaki Team GREEN カワサキZX-10RR BS 25.441

8 090 秋吉耕佑 au・テルル MotoUP RT ホンダCBR1000RR SP BS 38.157

9 12 加賀山就臣 ヨシムラスズキMOTUL スズキGSX-R1000RL9 BS 41.671

10 19 濱原颯道 Honda Dream RT 桜井ホンダ ホンダCBR1000RR SP BS 43.500

11 75 前田恵助 YAMALUBE RACING TEAM ヤマハYZF-R1 BS 43.628

12 87 柳川明 will-raiseracingRS-ITOH カワサキZX-10RR BS 1’00.379

13 44 関口太郎 Team ATJ ホンダCBR1000RR SP2 BS 1’01.465

14 080 羽田太河 au・テルル MotoUP RT ホンダCBR1000RR SP BS 1’02.498

15 35 亀井雄大 Honda Suzuka Racing Team ホンダCBR1000RR SP2 BS 1’05.726

16 95 生形秀之 エスパルスドリームレーシング・IAI スズキGSX-R1000 BS 1’05.873

17 46 星野知也 TONE RT SYNCEDGE 4413 BMW BMW・S1000RR PI 1’19.156

18 70 清末尚樹 TeamWITH87KYUSHU カワサキZX-10RR BS 1’30.238

19 71 津田拓也 TK SUZUKI BLUE MAX スズキGSX-R1000 DL 1’34.257

20 77 伊藤和輝 will-raiseracingRS-ITOH カワサキZX-10RR BS 1’36.431

21 18 津田一磨 Team BabyFace ヤマハYZF-R1 BS 1’36.669

22 31 小島一浩 Honda緑陽会熊本レーシング ホンダCBR1000RR DL 1’50.171

23 91 吉田光弘 Honda緑陽会熊本レーシング ホンダCBR1000RR DL 1’50.897

24 37 黒木玲徳 GOSHI Racing ホンダCBR1000RR SP2 BS 1Lap

25 56 田尻悠人 GOSHI Racing ホンダCBR1000RR SP2 BS 1Lap

26 78 岡田寛正 HondaブルーヘルメットMSC熊本 ホンダCBR1000RR DL 1Lap

27 85 中冨伸一 HiTMAN RC甲子園ヤマハ ヤマハYZF-R1 DL 5Laps

– 30 須貝義行 チームスガイレーシングジャパン アプリリアRSV4RF BS 8Laps(リタイア)

– 22 児玉勇太 TEAM KODAMA ヤマハYZF-R1 BS 14Laps(リタイア)

– 84 北折淳 Honda緑陽会熊本レーシング ホンダCBR1000RR DL 出走せず

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