プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)は5日、セ、パ両リーグでファーストステージが開幕した。セは今季2位の横浜DeNAベイスターズが横浜スタジアムで3位の阪神に7-8で逆転負けを喫し、リーグ王者の巨人と戦うファイナルステージ進出へ後がなくなった。
球団史上初の本拠地CS開催とあって、横浜スタジアムには3万1832人のファンが詰め掛け球場全体をブルーに染める大声援を送ったが、6点差をひっくり返される悔しい敗戦となった。
◆本拠地初開催 悲喜半ばのハマスタ
横浜スタジアム(横浜市中区)に5日、悲喜半ばの叫びが響いた。プロ野球の横浜DeNAベイスターズが、悲願の本拠地開催をつかみ取ったクライマックスシリーズ(CS)の初戦。地の利を生かして好発進か、と思いきや、勢いに乗る阪神に逆転負け。それでも、ベイファンは信じる。「日本一は夢じゃない」
阪神は6季連続で負け越している天敵。今季は土壇場で3位に滑り込み、まさに騎虎の勢いだ。ベイが白星で飾るはずの初陣でも、粘り強さを見せつけられ「このままじゃ虎に食われる」。横浜市の男性(42)は嘆いた。
それでも、球団創設70年目を迎えた今季のベイは、最下位が定着していた「暗黒期」とは別物だ。前身の大洋ホエールズ発祥の山口・下関から駆け付けた男性(60)はCSを横浜に呼び込んだ躍進に、しみじみと一言。「強くなったなぁ」
客席が増設されたハマスタはこの日も大盛況で、虎党の縦じまは、ベイブルーにかすむ。東京都の女性(24)は「飲み込まれそう」とぽつり。黄色い声援を送る「ベイガール」の女性(42)=相模原市=は「あすこそは」と前を向いた。