大映ドラマ栄光の80年代「スクール☆ウォーズ」と胸アツ!カヴァー主題歌 1984年 10月6日 TBS系ドラマ「スクール☆ウォーズ」の放送が開始された日

いまだにこんなインパクトを残したドラマを知りません。

山下真司はいまだに滝沢先生のイメージだし、松岡修造の熱血っぷりを見てもこのドラマの影響を想像してしまいます。こんな名セリフもことあるごとに引用、パロディ化されますし。
 
 
- お前ら、悔しくないのか! 
- 悔しいです! 
 
- 俺はこれからお前たちを殴る!! 
 
 
実在のモデルだった平尾誠二や大八木淳史などもコメンテーターとして関西のテレビ等に出演していたので、どうしてもこのドラマは忘れられません。

でもやっぱり大映ドラマ、大げさな表現に突っ込みどころはたっぷり。

芥川隆行のナレーション「この物語は~」で始まるオープニングには、実際のモデルとなった伏見工業の試合映像が使用され、もはや実録ドキュメンタリー状態。

デフォルメ化された、悪の極みともいえる不良、やたらと多い出演者、そしてその出演者がやたらと死亡するストーリー。しかし、その大げさな演出に応える出演者の熱すぎる演技が胸を打つのです。

言わずもがなの山下真司に、「悔しいです!」の宮田恭男、そしてイソップ!(スミマセン、役名しか、しかもそのあだ名しか知りません)。献身的すぎるマネージャーの岩崎良美や部員が集うラーメン屋の梅宮辰夫… だいたい死んでしまうのですが、みんないい味出してます。

このジェットコースター的展開を理解するために DVD で一気見して欲しいですね。特に五郎丸でラグビーを知った若い世代に。

主題歌を歌うは『スチュワーデス物語』に続いての麻倉未稀。

ヒット曲満載のサントラが話題となった『フラッシュダンス』の成功にヒントを得て、サントラ主導で映画をつくったという『フットルース』から、ボニー・タイラーの「ヒーロー」をカヴァー。

なんと分かりやすい展開!

そして、この「ヒーロー」をつくったジム・スタインマンというソングライターが大映テレビとは深い縁で、彼のつくった楽曲はこれだけの大映ドラマに使用されているのです。
 
 
■ 『スクール☆ウォーズ』主題歌 
■ ヒーロー / 麻倉未稀 
■ Holding Out For A Hero / Bonnie Tyler 
 
■ 『ヤヌスの鏡』主題歌 
■ 今夜はAngel / 椎名恵 
■ Tonight is What It Means To Be Young / Fire Inc. 
 
■ 『このこ誰の子?』主題歌 
■ 悲しみは続かない / 椎名恵 
■ Good Girls Go To Heaven, Bad Girls Go Everywhere / Pandora's Box 
 
■ 『スクール☆ウォーズ2』主題歌 
■ FIRE / 丸山みゆき 
■ Out Of The Frying Pan / Jim Steinman 
 
 
ジム・スタインマンの作品は批評家から、すべてにおいて大げさ!と言われたりしますが、ミートローフと制作したアルバム『地獄のロック・ライダー』は4千万枚!を超えるヒットを記録するなど、かなりのヒットメイカー。

ドラマチックに盛り上がる楽曲を作らせれば彼の右に出る人はいません。

まさに大映ドラマにぴったり!

今でもカヴァーされ、至るところで演奏される「ヒーロー」なんか、楽曲使用料だけで食ってっていけそうですね。

※2016年8月13日に掲載された記事をアップデート

カタリベ: DR.ENO

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