熊本城3年半ぶり一般公開 「やっぱり武者んよか」 やっと“再会”  来場者感激 

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熊本城特別公開が始まり、一斉に西大手門跡を通る来場者ら=5日、熊本市(上杉勇太)

 熊本城、よく頑張ってる-。5日、熊本地震から3年半ぶりに一般公開が始まった熊本城(熊本市中央区)。外観がほぼ復旧した大天守はかつての威容を取り戻した。来場者たちはようやく果たした“再会”に喜びと懐かしさをかみしめた。

 節目を祝うように晴れわたった空。一部に足場が残るものの、天守閣の黒壁としっくいのコントラストが以前にも増して美しい。この日を待ちわびた人たちの列は途切れることはなく、立ち止まって見上げる姿があちこちで見られた。

 「大天守を見られただけでありがたい。これからも見に来たい」。午前5時から友人と一番乗りで開場を待った木村円[まどか]さん(58)=同区=は感激した様子だった。

 南関第一小6年の橋本修二君=南関町=は、母親の央子[ひろこ]さん(42)と度々、二の丸広場から天守閣を見てきた。「やっぱり一番かっこいい。やっと近くで見られた」と、うれしそうに天守閣と一緒に写真に納まった。

 第一高の卒業生4人は、思い出深い城内で再会した。被災したままの櫓[やぐら]などを見て「お城がけなげに頑張っている」と感慨深げ。平野喜代子さん(71)=宇都宮市=は「お城は県民の気持ちが一つになる場所だとあらためて思った。熊本のみんなが頑張っていることを、全国の多くの人に知ってほしい」。

 6日に熊本市で開催されるラグビーワールドカップを観戦するため来熊した外国人も駆けつけた。ニュージーランドの保険業レイ・ペンウェルさん(31)は、2011年の自国の地震を振り返り「地震後にビルやタワーが復旧し、今日と同じような光景があった。城の再建は歴史を残し、後世に伝えるという意味で非常にいいこと」と復興をたたえた。

 「やっと、やっとここまで来た」。観光ボランティアガイド「くまもとよかとこ案内人の会」の吉村徹夫会長(70)は、次々と訪れる来場者に目を細めた。「これからもガイドを続け、完全復旧したお城の姿を元気で見届けるのが目標です」

(豊田宏美、林田賢一郎、飛松佐和子)

(2019年10月6日付 熊本日日新聞朝刊掲載)