高架化工事中の東武野田線、解体を待つ旧駅舎があったころの愛宕駅

千葉県野田市。江戸川と利根川の間を行く東武野田線(東武アーバンパークライン)の愛宕駅とそのまわりは現在、連続立体交差事業(2.9km、高架化工事)がすすむ。

写真は2018年5月の愛宕駅。愛宕駅の旧駅舎が残っていたころ。このときすでに駅舎は、その西方の国道16号(利根川)側に仮設した仮駅舎にその役目を譲り、旧駅舎や旧ホーム、跨線橋などは閉鎖され解体を待っていた。

愛宕駅周辺は、まず従来の単線線路の西側に仮線を敷き、その仮線に営業列車が走り出したあとに、従来線路を撤去。従来線路のスペースに高架橋を設置し、完成後に高架線に営業列車を走らせ、仮線を撤去するという手順。

2018年5月時点では、従来線路が撤去され、砂利が残っている状態。主要幹線道路つくば野田線と平面交差する野第159号踏切にはまだレールが残っていた。

この愛宕駅を含む2区工事の施工は、鹿島建設・鉄建建設JVが担当。工事期間は2021年3月まで。千葉県や野田市は2020年度に高架へと切り替え、2023年度の事業完成をめざしている。

高架化後の愛宕駅は、対向式ホームをもつ2面2線。ファサード(正面)デザインは、江戸川の流れに高瀬舟が帆をはって未来へとすすんでいくイメージ。1階外壁は船の形状をイメージし、中央ホーム外壁の船の帆をイメージした素材につながる。

愛宕駅と野田市駅を含む連続立体交差事業2.9kmは、鉄道を高架化し踏切11か所を解消させる工事。事業主体は千葉県。街路事業などで鉄道と交差する幹線道路や駅前広場を整備し、交通の渋滞緩和や安全性の確保、駅を利用する交通機能の向上、東西市街地の一体化など総合的なまちづくりを図る。

写真 記事:鉄道チャンネル編集部

© 株式会社エキスプレス