弓道・少年男子近的、熊本7年ぶり優勝 茨城国体

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弓道少年男子近的で優勝した熊本の左から園田(球磨工高)、岩元(小川工高)、細川(秀岳館高)=茨城県水戸市の堀原運動公園武道館
【弓道少年男子近的決勝】的に向かって弓を引く熊本の左から園田、岩元、細川

 第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体2019」は6日、水戸市の堀原運動公園武道館で、弓道の少年男子近的の決勝までを行い、熊本が7年ぶりの栄冠を手にした。優勝は高校男子だった時代も含めて6度目。今大会の県勢の金メダルは四つ目となった。

 選抜チーム(3人)で臨んだ熊本は、予選5位で8強による決勝トーナメントに進出。初戦で愛媛、準決勝で岩手を破り、決勝では神奈川を10-7で下した。

◆互いに信頼、頂点射抜く

 7年ぶりに全国の頂点を射抜いた。弓道少年男子の熊本選抜が近的で優勝。唯一の3年としてけん引した園田慧伍(球磨工高)は「こんな最高の仲間はほかにいません」と感激に浸った。

 県高校総体を経て6月にチームの3人が決まった。九州ブロック大会で皆中した園田のほかは、小川中時代に日本一になった岩元奏磨(小川工高)、南部九州インターハイに出場した細川凌平(秀岳館高)の2年生2人。互いにカバーできる信頼関係を培った。

 3人が4射ずつ放ち、総的中数で競った決勝トーナメント。愛媛との初戦は2年生2人が4本全てを的中させる。岩元は「国体に導いてくれた先輩に、一番緊張する場面で借りを返す」と気力をみなぎらせた。岩手との準決勝では園田が「もう一度、自分が道しるべになる」と奮起し、皆中劇を披露した。

 仲間を助ける気持ちで決勝にたどり着いた。すると「誰かが助けてくれるという安心感に変わっていた」という。決戦が始まると1人目の園田が1射目を外したが、「後ろが頼もしいから」と動揺せず、残りを3射とも的中。以降、常に先行する展開で神奈川を10-7で押し切った。

 うれしい援護射撃もあった。的を射抜くたびに九州の選手たちが「よしっ」と大声を響かせた。熊本は少年男子のみの出場で、他県の応援に圧倒されてきた中、細川は「声援の大きさが心強かった」と感謝した。

 優勝と同時にチームは解散する。名残惜しそうな後輩に、園田は「2人には来年のインターハイや国体で活躍してほしい。応援に行く」。そう固く誓った。(東誉晃)

(2019年10月7日付 熊本日日新聞朝刊掲載)