〔八甲田山〕けさから地震増加 噴火警戒レベルは1継続(10/7)

仙台管区気象台は、青森県の八甲田山周辺を震源とする地震が増加しているとして、7日15:00、「火山の状況に関する解説情報」を発表しました。
八甲田山ではきょう7日06:00以降、地震が増加し、14:00までに61回となっています。震源は大岳山頂の西約4km、深さ約1km付近で、北八甲田山体からは離れています。なお、低周波地震や火山性微動は観測されておらず、監視カメラによる観測では、地獄沼付近及び大岳周辺に特段の変化は認められていません。

八甲田山では、これまでも周辺で一時的な地震の増加がみられていますが、地震活動以外に火山活動の活発化は認められていません。気象庁では八甲田山の噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)継続としていますが、活火山であることから、想定火口内では火山灰、噴気、火山ガス等が突発的に噴出する可能性があるほか、地獄沼周辺などでは、噴気や火山ガスの噴出がみられていることから、火山活動に十分注意し、地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないよう呼びかけています。

■八甲田山
【近年の火山活動状況】
<1986年>
・08/10~/12 北西山麓で地震多発、最大M4.8。

※1997年と2010年には火山性ガスにより、レンジャー訓練中の陸上自衛隊や、山菜採りの女性が死亡する事案も。

<2011年>
・03/11 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)以降、八甲田山周辺で地震増加。

<2013年>
・2月以降、大岳山頂直下付近等で微小な火山性地震が増加。2~10月頃には山体の膨張を示す地殻変動。
・12/29 南八甲田火山群櫛ヶ峰東側付近のごく浅いところで地震計16回、最大M1.7。

<2016年>
・11/23~/24 大岳の西約5km付近の深さ約3~5kmで火山性地震が一時増加、最大M1.7。

<2018年>
・04/10~/11 大岳周辺で火山性地震が一時増加、計38回。

<2019年>
・07/30 ◇噴火警戒レベル導入 レベル1(活火山であることに留意)

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