国が病院名公表 反発や不安の声・・・「再編・統合の議論必要」県内15病院 長野

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国はこのほど将来の医療体制を見据えて「再編や統合の議論」を必要とする全国424の公立・公的病院を発表しました。長野県内はこちらの15の病院が名指しされました。多くは中山間地の高齢者などが多く利用する「地域の病院」です。議論を促すための公表ですが、病院や利用者からは反発や不安の声が上がっています。飯綱町の病院を取材しました。

飯綱町の町立飯綱病院。内科や整形外科などを揃え急患の受け入れもしています。信濃町や長野市からも通院があり、地域に欠かせない病院です。しかし、先日、国は「再編や統合の議論が必要」とする病院の一つに挙げました。

(町立飯綱病院・伊藤一人院長)「驚きと不安と言いますか、ややモチベーションも下がる」

厚生労働省は「効率的で不足のない医療提供体制の構築」にむけ、2017年度の診療実績や近隣の同じ規模の病院の有無などを元に再編や統合の議論が必要とする病院名を公表しました。県内で名指しされたのは、町立飯綱病院など15病院。多くは医療機関が集中する長野や松本の都市部から離れていたり、人口の少ない中山間地を抱えたりしている病院です。無くなれば、都市部との格差がますます広がる為、不満や不安の声があがっています。町立飯綱病院の伊藤院長は一律の基準を当てはめていることを疑問視しています。また、昨年度22年ぶりに黒字化した病院の自助努力や山間地を抱える実情を考慮すべきだと訴えます。

(町立飯綱病院・伊藤一人院長)「この地域でないとできない医療、骨折とか高齢者の肺炎とか急性期の診療はしっかりやってきた。国の通りになるとここで急性期の診療ができなくなってしまう。地域の皆さんのためにならない」

患者は・・・

(患者・80代)「困ります。遠くへ行くようなら、ここでやってくださればありがたい」

(家族が通院・30代)「大きい病院は遠くまで行かないとない。なくなると困る」

こうした声を受け、県議会でもきょう7日、「実情を踏まえた地域医療構想の推進を求める」意見書が可決されました。

(阿部知事)「地域医療構想をしっかり進めていくならより地域の声を聞きながら進めてほしい。地域の実情をしっかり踏まえて考えていく必要がある」

厚生労働省は引き続き「再編・統合」に向けた議論を促す方針ですが、地域の実情や医療の格差解消を加味しておらず、地方の反発で難航が予想されます。