ヤバいぞ! 「キャッシュレス・消費者還元事業」って“登録しないとポイントをもらえない”ものがかなり含まれている!!

あかーん! 知らなんだ!(画像はSuicaカード)

筆者はキャッシュレス関連の記事をよく手掛けているのですが、つい先日にある年配の方と「キャッシュレス・消費者還元事業」についてお話をしました。その方いわく、還元制度のシステムなんかはよく分からないし、クレジットカードも持ってないし、PayPayなんかも使いこなせないだろうから、もう諦めているんだとか。

多分、この方と同じように「キャッシュレス」が分からなくて投げちゃっている年配層ってかなり多いんだろうなと思います。

すでにクレジットカードを保有しているなら話はラクなんですけど、ネットを使いこなせない年配層がこれからカードを作るとなると割合に実作業が多くなってハードルは高いでしょう。スマホ決済ともなれば、アプリを落として会員登録して、クレカや銀行口座を紐づけてチャージして、お店ではバーコードやQRコードを提示して…と、まあ現実的に考えて無理だろうと思いました。

では、そういった年配層の方たちが「還元事業」を利用するには何がベストなのでしょうか。

ちょっと考えてみたところ、「Suicaみたいな交通系ICカードなら誰でも持ってるじゃん」ということに至ったんです。それで交通系ICカードを少し調べてみたんですけど、還元を受けるためにはちょっと面倒かもしれないというのが分かりました。PayPayのようなスマホ決済は即時還元なので使えばイイだけなんですけど、交通系ICカードは事前登録が必要なものもあるんです。これ、気づいていない人って多いんじゃないでしょうか。

ということで、今回は交通系ICカードで「キャッシュレス・消費者還元事業」を利用するための方法を端的にまとめてみました。

■Suica(JR東日本)

・ポイントはJREポイント

・ポイント付与のためにはJREポイントサイトでの会員登録が必要

・SuicaカードやモバイルSuicaなどの番号の登録が必要(無記名Suica、記念Suciaなど登録できないものもある)

・ポイント還元は利用付きの翌月にまとめて付与

・ポイントはJREポイントサイトを通して利用

■PASMO(首都圏私鉄)

・ポイントはメトポ(東京メトロ)、TOKYU POINT(東急線)など

・ポイント付与のために専用サイトでの会員登録が必要

・PASMOの番号登録が必要

・ポイント還元は3カ月ごとにまとめて付与

・ポイントは首都圏の駅や定期券販売窓口で引き換え(引き換えできない駅もある)

■ICOCA(JR西日本)

・ポイントはICOCAポイント

・WEBもしくは駅にある自動券売機でポイントの利用登録が必要(SMART ICOCAは登録作業なし)

・ポイントは3カ月ごとにまとめて付与

・ポイントは自動券売機やのりこし精算機などの専用端末でチャージ

■PiTaPa(関西私鉄)

・ポイントはショップdeポイント

・カード申し込み時にオンラインもしくは入会申込書郵送で入会

・カード申し込みの入会登録だけでポイント付与を受けられる(ポイントをマイルなどに移行できるPitapa)

・ポイントは500ポイント以上貯まれば自動的に、ポイントに応じた交通(鉄道・バス)利用代金から差し引かれる

・ウェブサイト「PiTaPa倶楽部」への登録でポイントをマイルなどに移行できる

■manaca(東海地方)

・ポイントはミュースターポイント

・ポイント還元はエムアイシー発行のmanacaのみ

・manacaをウェブサイトや専用端末「μstar station」でミュースター会員登録する必要がある

・ポイント還元は翌月にまとめて付与

・ポイントはウェブもしくは専用端末「μstar station」で利用できる

■SUGOCA(九州地方)

・ポイントはJRキューポ

・特別な登録作業なしでキャッシュレス・消費者還元を受けられる

・ポイントは翌月にまとめて付与

・ポイントは駅のIC対応自動券売機で交換できる

■nimoca(福岡県内)

・ポイントはnimocaセンターポイント

・特別な登録作業なしでキャッシュレス・消費者還元を受けられる

・ポイントは翌月にまとめて付与

・ポイントは対象となる窓口や専用端末でチャージ、交換できる

JR東海のTOICAやJR北海道のKitaca、福岡市営地下鉄のはやかけんはキャッシュレス・消費者還元事業の対象外でした。というか、SUGOCAとnimoca以外はポイント付与に作業が必要になるものが多いので注意が必要です。とくにSuicaやPASMOのように専用サイトの会員登録したうえでカード番号の登録まで必須というカードを利用している人は、必ず登録済みかどうかをチェックしてみることをオススメします。(文◎百園雷太)

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