消費税増税1週間 長崎県内小売り 対策苦心

 消費税増税から8日で1週間。県内でも駆け込みで伸びた消費の反動で売り上げや客数が鈍る店舗が出ており、小売りを中心に対策を打ち出す企業もある。消費者からは「支払いが増えた」とする声がある一方、「影響はあまり感じない」との反応もあった。
 ドラッグストアのココカラファイン浜の町店(長崎市)は、9月の売り上げが前年同期と比べて10%増えたが、増税後の1週間は20%減だった。ディスカウントストアMrMax長崎店と時津店でも、1~6日の客数が前年同期と比べて13%減。浜屋百貨店(同市)も10月の1週目の売り上げが前年同期と比べて若干落ちており、担当者は「今月に入って財布のひもが締まった感じ」と話す。
 消費者の購買意欲を高めようと、企業側は対策に苦心している。大型商業施設アミュプラザ長崎(同市)は11~14日の午前10時から、プレミアム付きの買い物券を販売。1セット(500円券22枚入り)で1万1千円分の買い物ができる券を1万円で販売する。各日200セットを準備。購入は1人につき各日1セットまでで、来年1月末まで利用できる。
 大型商業施設ゆめタウン夢彩都(同市)などを運営するイズミ(広島市)は1日から、食料品と日用雑貨計350品目を従来価格から最大30%程度値下げ。値下げ率は平均約15%で、終了時期は未定という。
 消費者の反応はどうか。長崎市小菅町の年金生活者の女性(68)は「支払いが増え、買い物をするたびに増税を実感。無駄遣いをしないようにしている」とため息をついた。一方、同市新大工町のパート従業員の女性(43)は「キャッシュレス決済のポイント還元を活用しているので、影響はあまり感じていない。ただ今後は外食を減らして、テークアウトを増やそうとは思う」と話した。

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