<レスリング>10.11~13世界ベテランズ選手権(ジョージア)出場の日本チームが出発

ジョージアへ向かった日本チーム

 10月11日(金)~13日(日)にジョージア・トビリシで行われる世界ベテランズ選手権のフリースタイルに出場する日本チームが8日、羽田空港から出発した。ドーハ経由で現地へ向かう。日本は2014年以来、5年連続でチャンピオンを輩出中。今回はB(41~45歳)70kg級に出場する伊東克佳さん(フィギュアフォークラブ)が2年連続優勝を目指す。

 大会は8日に始まり、現在はグレコローマンが行われているが、日本はフリースタイルのみに参加する。

 2年ぶりにチームに帯同する宮原厚次監督(全日本マスターズ連盟強化委員長=1984年ロサンゼルス・オリンピック・男子グレコローマン52kg級金メダリスト)は「今回は少数精鋭のチームになった。伊東(克佳)選手にぜひ連覇を達成してほしい。橋浦選手(晋=過去10度出場し、出場した大会すべてに銀か銅を獲得)の金メダルをぜひ見たい」という希望を口にした。

 19年ぶりに出場するE(56~60歳)70kg級の五位塚悟さん(山梨県協会)は、1985年世界選手権のチームメート(ただし、フリースタイルとグレコローマンで開催場所は別)。「往年の力を発揮してほしい」とエールを送った。

 米国からはフリースタイルだけで41選手が出場するという情報が入っている(27人はグレコローマンにも出場し、同スタイルは30選手が出場)。同監督は「イランやインドも多いと聞いているし、地元のジョージアも多いでしょう。大変ですけど、いい結果を出して帰国したい」と気合を入れた。

張り切りすぎて首を負傷した伊東克佳さん(FFC)だが…

 2年連続3度目の優勝を目指す伊東さんは、練習中に首を負傷したという。大事には至らず、「しっかり調整して出場します。この大会のために頑張ってきた。金メダルを持って帰ってきたい」と言う。けがは、周りが「もういいんじゃないか」とアドバイスしてくれたにもかかわらず、練習を続けて負ったものだという。「テンションを上げすぎましたね」と笑う。

 「今でも(母校日大の)学生と6分のスパーリングを4本、5本とやっています」と体力には自信を見せる。それだけに、万全の調子で臨むことができれば、優勝の可能性は十分だ。

 19年ぶりの出場となった五位塚さんは「最後の出場と思って」と言う。以前は「66歳以上の部」などがあったが、2017年から60歳までの大会となってしまい、出場は来年まで。出られるうちに出ることを決心したという。

 これまでも出場の気持ちがあったが、教員という職業のため厳しい面があった。今回も最初は却下されたそうだが、粘り強く頼んで認めてもらったという。高橋侑希や乙黒拓斗(山梨学院大OB・現役)、文田健一郎(山梨県出身)ら県勢が結果を出していることも、「ちょっぴり刺激されたかな」と言う。

 「20代、30代の時に比べると体は動きません。前回までの出場(40歳以前)の時と様子も相手もまったく違うでしょう。現地に行ってしっかり確認し、頑張りたい。周りから『優勝を目指せ』と言われているので、優勝を目標に頑張ります」と話した。

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