宮野真守◆「翔太くんとWキャストなのは心強いです」蒼井翔太◆「“僕、マリア役じゃないんだ!”って(笑)」

宮野真守◆「翔太くんとWキャストなのは心強いです」

蒼井翔太◆「“僕、マリア役じゃないんだ!”って(笑)」

初演から60年以上にわたり愛され続ける、ブロードウェイ・ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」。この名作が、客席が360°回転するIHIステージアラウンド東京で日本キャスト版として初上演される。全3シーズンあり、Season1で主人公・トニーをWキャストで演じるのが宮野真守と蒼井翔太だ。ヒロイン・マリア役もWキャストとなり、北乃きいと笹本玲奈が演じる。声優、アーティストとして絶大な人気を誇る宮野と蒼井の、ミュージカルの金字塔に挑む意気込みとは?

──Wキャストの相手が、宮野さん、蒼井さんと知った時の感想を教えてください。

宮野「非常に驚きましたね。というのも、僕が若かりし日に見た映画『ウエスト・サイド物語』(’61年)のトニーは、カチッとした短髪。翔太くんとはずいぶん印象が違っていたので…。まあ、それは僕もそうなんですけれど(笑)」

蒼井「今までいくつも舞台に出させていただいたのですが、宮野さんがおっしゃる通り、短髪でピシッとした役を演じる機会はなかなかなかったですね。どちらかというと、“僕、マリア役じゃないんだ!”って(笑)」

宮野「僕も、翔太くんがこの作品に出ると聞いた時は、“翔太くんとのラブストーリーなのかな?”って思った(笑)。僕ら2人とも、ブロードウェイ・ミュージカルに挑むのは初めて。未知の領域に対する緊張感が強いので、よく知っている翔太くんとWキャストなのは心強いです」

蒼井「別のお仕事の現場で宮野さんとご一緒した時、『一緒にやっていこうね』って笑顔で話してくださいました。宮野さんとWキャストで出演させていただけるのはとても光栄なことです。僕らならではの『ウエスト・サイド・ストーリー』を作っていけると思うとワクワクします」

──「ウエスト・サイド・ストーリー」は、60年以上愛され続けているミュージカル。どんなところが魅力でしょうか。

宮野「例えば、トニーとマリアは、それぞれヨーロッパ系とヒスパニック系の移民。人種の問題が扱われています。そこにあるメッセージ性が、たくさんの方の共感を呼んだんじゃないでしょうか」

蒼井「人種や貧困問題…。今なお、なくなっていない問題が提起されていますよね。だからこそ、観客に語りかける色あせないメッセージがあり、長い間愛され続けているのかなと思います」

宮野「『ロミオとジュリエット』を草案にしたストーリーで、悲恋ながらも大きな愛を描いていくという点も普遍的な魅力ですよね。作品は’50年代のニューヨークが舞台なので、今、日本で生きる僕たちとは価値観が少し違うかもしれませんが、文化の垣根を超えて人の胸を打つものがあります」

蒼井「そんな世界観の中で描かれるラブストーリーが大きな魅力です。僕は悲恋にひかれます。主演した舞台『It’s SHOWTA-im!』シリーズのストーリーも、第1弾(’15年)、第2弾(’16年)ともに悲恋でした。ただ、2回とも僕が女性役で、男性役を相手にしたラブストーリー。今回は、北乃さんと笹本さん、お二人が演じるマリアに、どう愛情を注いでいけるのか、僕にとって未知のチャレンジです」

宮野「作品の素晴らしさを感じるほどに、大きなことにチャレンジさせていただくプレッシャーも膨らみます。ただ、同時に挑戦させていただけることにありがたさを強く感じています」

──稽古中、多くの時間を一緒に過ごされることになりますが、楽しみにしていることは?

蒼井「宮野さんが演じているトニーを僕がまねてやっても意味がないと思うんです。ただ、宮野さんは気配りが素晴らしい方。役ではなく、1人の人間としてのそういった部分は盗ませていただきたいです。それをどう料理して、僕が演じるトニーに加えていくか、そんなことを考えています」

宮野「Wキャストの方との関係性って本当にそれぞれで、例えばライバル関係としてお互いのパフォーマンスを見せ合い、高め合っていく場合もあります。ただ、僕が以前、劇団☆新感線の「『髑髏城の七人』Season月《下弦の月》」(’17~’18年)に出演させていただいた時は、Wチームだった福士蒼汰くんとお芝居のこと、自分たちのこと…とにかく言葉を交わしたんですよ。それはとても有意義で楽しく、お互いを高め合える時間でした。結果、“お互いが表現すると、別のものになるよね”というところにまでいきついたのもすごく面白くて。今回、翔太くんと過ごす時間がどんなものになるか、今から楽しみです!」

【作品情報】


ブロードウェイ・ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」[日本キャスト版] Season1
11月6日~’20年1月13日 IHIステージアラウンド東京

’50年代のニューヨークを舞台に、対立する移民グループに属するトニーとマリアの恋を描くミュージカルの傑作。トニー役を宮野、蒼井、マリア役を北乃、笹本のWキャストで演じる。360°回転劇場のIHIステージアラウンド東京をフルに使った演出も見どころ。

【プロフィール】


宮野真守 Mamoru Miyano
6月8日埼玉県生まれ。双子座。B型。アニメ「あひるの空」(テレビ東京ほか)に出演中。「ちはやふる3」(日本テレビほか)が10月22日より放送。映画「HUMAN LOST 人間失格」が11月29日、「劇場版Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-」前編Wandering; Agateramが’20年公開予定。

蒼井翔太 Shouta Aoi
8月11日福井県生まれ。獅子座。B型。アニメ「今日もツノがある」、「この音止まれ!」(ともにTOKYO MX)が放送中。「この音止まれ!」のオープニングテーマでもある11rdシングル「Harmony」が発売中。’20年2月7日~8日に上映される「El Galleon~エルガレオン~」にも出演する。

【プレゼント】


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ハガキでの応募方法は「TVガイド」10/18号(P114)をご覧ください。
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取材・文/仲川僚子 撮影/須田卓馬
ヘア&メーク/Nakatani[C+](宮野)、山本隆太(蒼井) スタイリング/横田勝広[YKP](宮野)、ヨシダミホ(蒼井) 衣装協力/NUG、EGO TRIPPING(宮野)、WEWILL(蒼井)

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