海中のアイドル「ネコザメ」を追え!夜の伊豆半島で奇跡が起こる 大人しい性格と愛くるしい見た目で、水族館やダイビングで大人気の「ネコザメ」。今回は、そんなネコザメを狙って伊豆半島に釣行してきました!

東京から日帰り圏内怪魚釣行・第3弾!

今回、ターゲットに選んだのはダイビングや水族館で人気者の「ネコザメ」です!

ネコザメとは……

非常に大人しいサメの仲間で、サザエなどの貝類やエビ・カニなどの甲殻類を好んで捕食します。

目の上の突起が猫の耳に似ていたことから、ネコザメという和名がつけられたそうです。

何ともコメントし辛い由来です(笑)

ご覧の通りサメらしい牙はなく、貝類を押し潰すための臼状の歯が特徴的。

この歯でバリバリとサザエを割ることから「サザエワリ」と呼ばれることもあります。

生息域は太平洋北西部の沿岸で、英名「Japanese bullhead shark」の通り、北海道以南の日本近海が主な生息地です。

そんなネコザメを狙う!

ネコザメは、古代からその姿を変えずに生きており、昨今はブサ可愛いと称され人気者に。

そんなネコザメを、東京から車で2時間半の伊豆半島で狙った釣行記を御覧ください!

難易度C

前回の伊豆半島タマン釣行と同様に、今回も伊豆半島縛りで釣行を計画しました。

「伊豆大島」や「伊豆諸島」という検索ワードが邪魔して、なかなか思い通りに調べが進みません……。

確かなポイントが分からぬままだったので、難易度はCとしました。

伊豆タマンより難しく、アオウオよりは簡単そう。2・3回釣行すれば釣れるかな! といったイメージです。

実釣スタート!

安定と信頼のスルメイカを用意

毎度の定番エサであるスルメイカを用意しました。

いざ、伊豆半島へ!

ネコザメは岩礁が好き!?

ポイントに選んだのは、砂地と岩礁が隣接した堤防です。

取り立てて潮通しが良い訳ではありませんが、遠投するとウツボが少なかった過去の記憶を頼りにこの場所にしました。

伊豆ブッコミ釣りの大敵“ウツボ”

伊豆の厄介者と言えばウツボです。

一般的には嫌われ者ですが……

釣り味も食味も良く、僕は大好きな魚です。

※あくまで個人的意見です。

岩礁帯に投げ込むも…

図鑑などでは、「ネコザメは岩礁帯を好む」という文面をよく目にします。しかし、岩礁帯は……。

ウツボの巣窟!

分かってはいましたが、岩礁帯はウツボが入れ食いです(笑)

僕にとっては、これが結構楽しいんですけどね。

珍しいウツボがヒット!!

トラウツボ出たー!! 赤い模様がカッコいいトラウツボも混じってきました!

以前、この魚を釣りたくて、ウツボを釣って釣って釣りまくったことがあります。

僕の経験ではウツボ30〜50匹にトラウツボ1匹くらいの確率ですね。

ネコザメ現る!?

日が暮れたらいよいよチャンス!

ネコザメは夜行性が強いと考えていたので、日暮れからが本番です!

仕掛けを岩礁帯から離れた砂地へキャストしました。

岩礁帯から砂地へ出てくるはずだ!

以前、日中にここの砂地に投げ込んだ時は全く魚が釣れなかったのです。

つまり、それはウツボが居ないことを意味します。

夜になればきっと色んな魚が来遊し、ウツボ以外の魚を狙い撃てるだろうと読んだ訳です。

早速ヒット!

すると、一投目からウチワザメがヒット!

標準和名とは時に曖昧な名前がつけられます。

この魚、サメという名前がついてますが……。

しっぽは少しサメっぽい……かな? でも、身体は完全にエイですよね(笑)

お腹側に鰓孔が5つあります。つまり、エイの仲間です!

皆さんもエイかサメか迷ったら、鰓孔の数を確認してみてください。

そろそろ帰ろうかな〜と思ったら!

日帰り釣行ですので、半夜で帰るつもりでした。でもちょっとだけ気になったので、もう一度砂地へキャスト。

すると、ウチワザメより強いアタリが!

本命来たぁーー!

ライトで照らすとネコザメの姿が!

足場が高いからといって、ネットインをミスったりはしません!

入った!

ヨッシャー!!!

まさか、1回の釣行で釣れるとは思いもしませんでした。

何か少し不思議な気持ちになりましたが、マジ嬉しい!

バチバチ写真を撮ってもらっていると……。

嬉しいゲストが!

テトラ周りに垂らしたもう1本の仕掛けに何かがヒット!

上がってきたのは……

ヒゲダイ!

これまたメッチャ釣りたかった魚です!

イサキ科に属する魚で、名前の通り下顎に髭がはえています。

この体高と口の大きさが堪りません!

伊豆の釣りはこういったゲストが多くて、何度行ってもほんと飽きませんね。

伊豆のブッコミ釣りは楽しいぞ!

皆さんも伊豆へイカの切り身を持って出かけてみてはいかがでしょうか?

ウツボの猛攻も楽しみながら、できれば少し暗くなるまで粘って見てください。

ネコザメやタマンといった身近な怪魚に出会えるかもしれませんよ!
画像提供:山根 央之

ネコザメのおすすめタックル

遠投不要で潮も強くない場所でしたので、投釣りというよりブッコミ釣りですね。

道糸はPE3〜4号、オモリは20号、ハリスはフロロ16号を使用しました。

僕は竿やリールが何でも良い状況であっても、針だけは妥協できません。

管付きがま深海

量販店さんでは取り扱っていない場合が多いので、ネット購入がオススメです!

伊豆でのブッコミには18か20号がオススメですよ!

遊動天秤

自作することが多い遊動天秤ですが、忙しい時などは通販で買ってしまいます。

ウツボ対策のハリス

ハリスはフロロ16号を使用しています。

安心と信頼の万鮪がオススメです!

筆者紹介

山根 kimi ヒロユキ

初めての1匹を求めて世界中何処へでも行く怪魚ハンター山根ブラザーズ(兄)。

餌・ルアー問わず、もはや釣りに限らず。ガサガサや漁業者と協力してまでも、まだ見ぬ生き物を追い求め、日々水辺に立っている。

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