自分で動く 楽しさ実感 重度障害児が電動機器体験 諫早 「FunFunフレンズ」主催

電動移動機器を楽しむ子ども=諫早市、有喜ふれあい広場

 長崎県内で重い障害のある子どもに関わる理学療法士(PT)や作業療法士(OT)ら有志がこのほど、障害児の生活の質向上を目的とした団体「FunFunフレンズ」(鳥瀬義知代表)を発足させた。6日は諫早市内で電動移動機器を体験してもらうイベントを開催。自由に体を動かせない子どもたちが自分の意思で移動する楽しさを実感した。
 団体のメンバーは、障害者施設や医療機関に勤めるPT、OTと、障害児の生活用具のエンジニアの計6人。今回が初めてのイベントで、普段体験できないことを楽しんでもらおうと、6月ごろから準備してきた。
 参加した子どもは3歳~19歳の10人。日ごろはバギー型の車いすを利用し家族に押してもらって移動しているという。この日、木製の電動台車の上にバギーをベルトで固定してもらうと、手元の円形のスイッチを押すなどして、前進したりその場で回転したり。家族やイベントスタッフが「すごい」「上手」と拍手をすると、子どもたちに笑顔が広がった。
 参加した小島未駈斗(みくと)さん(12)の母、裕子さん(45)は「自分の力で動くことができて貴重な体験になった。すごく楽しそうな表情をしている」と喜んでいた。

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