老朽化で目玉欠けた仁王様、修繕の旅路へ/弘前・最勝院

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つり上げられる阿形金剛力士像。左目玉が欠け落ちている=1日午後1時半ごろ

 青森県弘前市銅屋町の最勝院に安置されている金剛力士像(仁王尊)2体が、修繕のため仁王門から運び出された。門の右側に立っていた阿形(あぎょう)像は左目玉が欠け落ち、対をなす吽形(うんぎょう)像の両目玉も老朽化で欠け落ちる可能性があった。像は1、2日の2日間をかけて、運搬業者らによって慎重にトラックに運び込まれ、修繕を行う東京の工房へ送られた。

 最勝院の布施公彰(こうしょう)住職(58)によると、金剛力士像が仁王門の外へ出るのは、現在の門が建てられた1983年以来。運び出しは、運搬業者のほか、宮大工ら15人ほどで行った。

 作業員は像に保護用の毛布などを巻き付けた上で、チェーンでつり上げ、足を固定している土台から取り外した。さらに角度を微妙に調節しながらあおむけに寝かせ、木の板に乗せて輸送用トラックの荷台まで運んだ。

 両仁王尊は数百年前に同時に作られたとみられるが、詳しい来歴は分かっていない。今回、吽形像を運び出す際に右脚を取り外したところ、像の内部から折り畳まれた半紙が見つかった。建立か修復時に年代を記して入れた可能性があるが、その場で開くと破れる恐れがあったため、最勝院は市文化財課に詳しい調査を依頼した。

 修繕には2体でおおよそ2年間を要する見込みで、約1500万円の費用は寄進で集まった。布施住職は「たくさんの方々に支援をいただき、ありがたい。しっかり直して、仁王様にはこれから先何百年も参詣される方を見守ってほしい」と語った。