横浜・野毛生まれのサンバチーム「エスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂ」が、ブラジルで現役のサンバ・アーティストとして最高齢のネルソン・サルジェントさん(95)を招き、親交を深めた。ネルソンさんは東京・浅草で8月末に開かれた「浅草サンバカーニバル」に初参加。野毛ではコンサートを開き“レジェンド”の歌声を披露した。
リオデジャネイロ出身で10代からギターや歌を習ったネルソンさん。ブラジル最古のサンバチーム「マンゲイラ」に作曲家として参加して以降、数多くのヒット曲を生み続けており、サンバ界では伝説的な存在だ。
野毛地区で1986年に誕生したサウーヂは、マンゲイラと30年以上親交があり、マンゲイラ名誉会長のネルソンさんたちと絆を強めてきた。ネルソンさんが浅草サンバカーニバルへの参加を熱望していたことから、サウーヂが招待した。
ネルソンさんはサウーヂ特製のアレゴリア(山車)に乗り、メンバー300人と浅草の街をパレード。サウーヂは準優勝に終わったが、ネルソンさんは「マンゲイラでのパレードと同じ幸せを感じた。来年も参加したい」と大喜びだった。
9月7、8日は、横浜にぎわい座(横浜市中区)でコンサートを開催。全国から集まったファンとともに自身が作詞作曲したサンバを歌い上げた。ネルソンさんは「日本人のサンバへの情熱を強く感じ、エネルギーをもらった。サンバの文化が日本で根付いてほしいね」と笑顔で語った。