かつての「体育の日」に

 10月10日といえば、以前は祝日の「体育の日」。1964年のその日に前回東京五輪の開会式が行われたことを記念し66年に制定された。2000年に「10月の第2月曜日」と変更されるまで34年間続いた▲「スポーツの秋」のイメージも祝日制定を機に広まったとされる。学校の運動会は以前は秋開催が定番で、秋の季語ともなっている▲折しも陸上や体操など、来年の東京五輪の出場権をかけた大会が相次ぎ開かれている。ラグビーワールドカップ(W杯)は、日本が1次リーグ3連勝と快進撃中。バレーボールW杯や、プロ野球のクライマックスシリーズの行方も注目される▲スポーツファンならずとも観戦に忙しい日々なのではないか。中には、うずうずと体を動かしたくなった人もいるだろう。運動不足は喫煙、高血圧と並ぶ健康阻害の危険因子とされる。湧き上がる意欲を抑えず、運動習慣を身に付ける好機としたい▲県の16年の調査では、30分を超す運動を週2日以上かつ1年以上続けている男性の割合は32.8%、女性26.6%にとどまる。特に30代~50代は男女とも10%台と低かった▲ただし運動習慣のない人がいきなり激しい運動をしても、待っているのは筋肉痛。まずはウオーキングなどから始め、心身のリフレッシュを図ってみてはいかがだろう。(久)

© 株式会社長崎新聞社