平戸でシイラ豊漁 舘浦漁協 350トン水揚げ見込む

シイラを選別する漁協関係者=平戸市、舘浦漁港

 長崎県平戸市生月町の舘浦漁協でシイラの水揚げが好調だ。昨年は不漁で漁獲量は例年より100トンほど少ない200トン台だったが、今年は9月だけで約159トン。11月上旬までに350トンを見込む。
 同漁協は、北からの季節風が例年に比べて長かったため、潮流が変わってシイラが南下しやすくなり、生月島周辺に押し寄せたのではないかとしている。
 7日は、同漁協の北約1キロの定置網で取ったシイラを積んだ漁船2隻が、舘浦漁港に入港。体長約1メートル、重さ7~8キロが中心の200箱(1箱約18キロ)分を漁協職員らが手際良く選別、箱詰めした。
 同町でシイラは、腹部が金色に輝くことから縁起物として「金山(かなやま)」と呼ぶ。淡泊な味わいの白身魚で関西や九州各地に出荷され、刺し身やしゃぶしゃぶ、フライなどで味わう。
 豊漁のため、価格は昨年9月の1キロ当たり287円を100円ほど下回る。それでも漁協関係者は「昨年取れなかった分、やりがいはある。多くの人に味わってほしい」と話した。

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