フィリーズが元巨人のキャプラー監督を解任

日本時間10月11日、フィリーズはゲーブ・キャプラー監督を解任したことを発表した。今回の人事は決してサプライズではなく、ブライス・ハーパー、J.T.リアルミュートら大型補強を施しながらも81勝81敗の勝率5割でナ・リーグ東部地区4位に沈んだ責任を取らされる形となった。

かつて日本プロ野球の読売ジャイアンツでのプレイ経験もあるキャプラーは、昨季からフィリーズの指揮を執り、2年間で161勝163敗に終わった。今年9月にはリーダーシップの欠如やクラブハウスの緊張感のなさが取り沙汰され、監督としての資質に疑問の声が上がるようになっていた。マット・クレンタックGMはキャプラーの続投に前向きだったものの、筆頭オーナーであるジョン・ミドルトンが球団の現状を調査し、解任を決断したという。

ミドルトンは声明文のなかで「数年前、私は地元ファンにワールドシリーズを狙えるチームを作ることを約束した。その目標は今も変わっていない。今年の後半戦から今週まで、様々な人の意見を聞きながらチームの状況を評価した結果、いくつかの変化が必要であるという決断に至った」とキャプラー解任に至った経緯を説明。キャプラーではチームをワールドシリーズ制覇に導くことができないと判断したようだ。

キャプラーを解任する一方、ミドルトンはファンから成績不振の責任を問われている球団社長のアンディ・マクフェイルやクレンタックを解任するつもりはないという。また、キャプラー以外のコーチ陣は来季も引き続きチームに残る予定であることが球団から発表されている。

今後、フィリーズは新監督探しに向けて動き始めることになるが、現時点では前オリオールズ監督のバック・ショウォルターが最有力候補に挙げられている。ショウォルター以外には、ジョー・ジラルディ、ジョン・ファレル、ダスティ・ベイカー、ジョー・マドンら監督経験者が候補に挙がっており、監督の座が空席となっている他球団との争奪戦を繰り広げることになりそうだ。

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