「死役所」主演・松岡昌宏が出会った仏様のような人とは?

テレビ東京系で10月16日にスタートするドラマホリック!「死役所」(水曜深夜0:12)の記者会見が行われ、主演の松岡昌宏、共演の黒島結菜、清原翔、松本まりか、でんでんが登壇し、本作の見どころなどを語った。

同ドラマは、あずみきし氏の累計300万部(電子書籍含む)を超える大ベストセラー漫画「死役所」を映像化するもの。この世を去った者たちが最初に訪れる、あの世の市役所ならぬ「シ役所」で働く職員・シ村(松岡)が、次から次へと現れる死者に「お客様は仏様です」といんぎん無礼な態度で対応しながら、死者の壮絶な生前の姿をあぶり出していく。

会見冒頭のあいさつで松岡は、「今まで水曜日のこの枠がバラエティーだったということで、このたびドラマの枠にしようというお話があると伺いまして。でまあ、第1弾ということでお話をいただきました。とても人気のある漫画の主人公をやってほしいということで、漫画を全部拝見しまして『これをテレビでできるのか? 表現できるのかなあ』という不安と同時に、これをもし再現するのであれば、これは僕もいち視聴者でも見たくなるなと思わせる題材。いろんな側面を持った作品になっていると思いますので、これはぜひ参加させてもらいたいということで、今回やらせていただくことになりました」と同系のドラマ初出演となった経緯を語った。

20歳の誕生日に急性アルコール中毒で亡くなった、天真らんまんな女子大生・三樹ミチルを演じる、黒島は「(ミチルは)すごく元気な大学生で、毎日楽しくやらせていただきました。シ役所に来て自分の死がなかなか受け入れられず、シ役所にずっと居座り続けるんですけど、その中でいろんな人と出会い、みんながどう死と向き合っていくかというのを感じながら自分も死と向き合うことを考え始めるのですが、すごく難しくて、いい経験になったというか、お芝居は難しかったですけど、それでも楽しく頑張って演じました」と振り返った。

一見チャラそうな今風な青年で、出生に大きな秘密を抱えた生活事故死課の職員・ハヤシ(林晴也)役の清原は「(ハヤシは)一見チャラそうだけど、本人が実際にチャラいのではなく、言葉遣いが軽かったりするだけで、ちょっと軽く見られてるだけなので、僕は朝ドラで演じた役とかとはあまり大差ないなと思っているんですけど。言葉遣いが若者風なだけで、本人はすごいしっかりしたものを持っているので、そこらへんはあまり差をつける意識はしていなかったです。ハヤシもそんなにチャラついている役ではないので」と本作での役と連続テレビ小説「なつぞら」(NHK)で演じた役どころに触れた。

美人で仕事ができるが笑顔はなく口が悪い、自殺課の職員・ニシ川(西川実和子)役の松本は「このキャラクターは原作の中でもものすごい強烈なビジュアルとキャラクターのイメージの強い役だと思っていて、それをその感じになるまでにすごく作り込みました。絶対に笑ってはいけない役なので、今日もなるべく笑顔が出ないように。すぐ笑っちゃうんですけど、笑顔の写真は撮られないように気をつけて会見をさせていただきたいと思っていますので、なるべく笑っているところは撮らないでください(笑)」とすでにキャラが壊れて笑いながらコメントした。

人情に厚く涙もろい、他殺課の職員・イシ間(石間徳治)役のでんでんは「たくさんの(記者の)方に来ていただいて、本当にうれしいです。先ほどからフラッシュを受けて、これでこのドラマが大ヒットしそうな感じがして、大ヒットするということは、でんでんの名前がまた売れるということで、また仕事が来るんじゃないかとふつふつと喜びを感じております。一つのドラマの中で、これだけ喜怒哀楽を出せるということは役者としてやってて楽しいです。はい、以上です(笑)」と独特の口調で話し笑いを誘った。

松岡演じるシ村の決めゼリフ「お客様は仏様です」にちなみ、今までに出会った人で「この人は仏様のようだ」と思った人のエピソードを問われ、松岡は「この間、お仕事で瀬戸内寂聴さんにお会いして、仏様みたいでした(笑)。ウチのジャニーさんは仏様になっちゃいましたから…すみません、笑うところなんですけど(笑)。ただ、このお仕事をしている人って、ちょっと普通の方とは違うので、大先輩の方々って仏様みたいな方が多いと思いますけどね」と笑いにくいジョークを交えて答えた。

最後のメッセージで松本は「大切な人を亡くした経験のある方がこのドラマを見た時に、このシ役所という場所を想像して、その想像力が少しでもその心を軽くするきっかけになればいいなと思う」と、あるゲストの言葉とともに「いろんな人の死を目の当たりにすることで、自分の生き方とか、どう生きようということまで考えさせられる作品なので、本当に心を打つ作品だと思うので、ぜひ見ていただきたいと思っています」と伝えた。

松岡は「本当にシンプルなんですけど、とても面白いと思います。めちゃくちゃ面白い作品だと自信持って言います。スタッフの皆さん、キャストの皆さん、一人一人がプロフェッショナルな仕事をやった結果の面白い作品になっていると思いますので、一人でも多くの方に見ていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします!」と力強くアピールして会見を締めくくった。

© 株式会社東京ニュース通信社