高島屋港南台店、来年8月閉店 赤字続きで決断

来年8月の閉店が決まった高島屋港南台店(高島屋提供)

 高島屋は11日、港南台店を来年8月に閉店すると発表した。40年近い歴史に幕を下ろす。来店客の減少に歯止めが掛からず、近年は赤字が続いていた。港南台店が入居するビルは相鉄グループが所有。閉店後のテナントは現時点で未定という。

 高島屋は不採算店の閉鎖を含めた店舗政策の見直しを急ぎ、収益改善を進めている。同店は2019年2月期に売上高79億7900万円を計上したが、ピークだった1991年2月期の半分以下に落ち込んでいた。

 営業利益ベースでは、2014年2月期に4期ぶりに赤字へ転落。16年9月に家具大手のニトリが4、5階フロアに入り、賃料収入などでいったんは黒字化したものの、18年2月期には再び赤字に陥った。

 同店については「人口減少や高齢化といった経営環境の変化、国内消費の不透明な先行きで営業継続は困難と判断した」としている。

 同店は1983年10月に開店。JR京浜東北・根岸線港南台駅前にあり、地上5階、地下2階建てで、主に食料品や婦人・紳士服を販売している。売り場面積は約8200平方メートル。

 また高島屋は、海老名駅前の商業施設に入る小型店「タカシマヤスタイルメゾン」も来年2月に撤退することも明らかにした。

 同店は「ららぽーと海老名」2階で15年10月に開店。主に化粧品や婦人雑貨を扱うが、ターゲットに据えた30~40代女性の獲得に苦戦し、当初から赤字が続いていた。

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