【台風19号】神奈川県西部で500ミリ大雨の恐れ、高波高潮も

横浜地方気象台

 「最強クラス」の台風19号で県内も記録的な大雨と暴風、高波の恐れが高まっている。横浜地方気象台は11日、県西部では12日夕までの24時間で500ミリの大雨となると発表。最大風速は陸上で35メートル、海上では40メートルに達し、相模湾や三浦半島で10メートル以上の高波になるとみている。首都圏の鉄道各線が運休や本数の削減を決めるなど影響が広がっている。

 気象台によると、12日午後は局地的に1時間80ミリの猛烈な雨が降る可能性があり、東部でも同日夕までに300ミリを見込んでいる。県内に大雨特別警報を発表する可能性があるという。

 その後さらに雨量がかさみ、13日夕までに東部で100~200ミリ、西部は200~300ミリの雨が降ると予想している。西部の山沿いでは、台風からの強風が吹き付ける影響で雨量が多くなる見込みだ。

 台風19号が最接近する12日夕から夜遅くにかけては風も強まる見通し。海上は猛烈なしけとなり、うねりを伴った高波と高潮により沿岸部で浸水や施設の損壊の恐れが高まっている。波の高さは相模湾で12メートル、東京湾(三浦半島)が10メートル、東京湾(横浜・川崎)は4メートルと予想されている。

 陸上でも激しい風雨となるため、土砂災害や低い土地の浸水、河川の氾濫のほか、竜巻などの激しい突風や落雷に対しても警戒が必要だ。停電や塩害、農作物の被害にも注意を促している。

 気象庁が19号に匹敵するとした1958年の狩野川台風では鶴見川や帷子川が氾濫。土砂崩れや浸水が相次ぎ、県内では90人以上が犠牲になった。

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