苦渋の決断「台風には勝てない」 初の中止となった新潟シティマラソン

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フルマラソン完走者に配布できなくなったタオルを、エントリー者にどう渡すか話し合う大会事務局=11日、新潟市役所

 台風19号の接近のため、13日に開催予定だった新潟シティマラソンが大会史上初めて中止となったことで11日、参加予定者からは残念がる声が聞かれた。ただ、強風下では、ランナーやボランティアらの安全確保が難しく、救護所のテント設営など事前準備もできないため「やむを得ない」と受け止める向きも多い。

 前身の新潟マラソン時代も含めて37回目のシティマラソンはフルマラソン(42.195キロ)、ファンラン(11キロ)の2種目に約1万2千人余が県内外からエントリーしていた。

 シティマラソン実行委員会は10日午後まで開催を模索したが、気象情報を考慮して安全を最優先し、中止を決定した。関連イベントも中止となった。

 実行委は10日夕、ホームページで中止を告知。「安全を第一に考えての苦渋の決断」とし「大会を楽しみにしてこられた皆様には、深くお詫び申し上げます」と記した。

 フルマラソンに出場予定だった新潟市東区の視覚障害者ランナー(37)は「走りたい気持ちもあったし、新潟医療福祉大の学生に伴走をお願いしていたので残念」と気を落とした。ただ、「来年もシティマラソンには参加するつもり。そのとき走れたらいい」とも語り、気持ちを切り替えていた。

 ファンランに出場する予定だった長岡市の会社役員(41)は「天候には勝てないので仕方がないが、やっぱり走りたかった」と残念がった。一方で、「台風による事故が起きたら大変なことになる。遠方から参加する人も考えれば、開催3日前の決断は妥当な判断だったのではないか」と語った。

 大会参加料は、事前送付されたプログラムや参加賞のTシャツなどの制作に充てられた。規約上、参加料は返却されない。フルマラソン完走者だけに渡される「フィニッシャータオル」については、事務局が現在、エントリー者に渡せないか検討している。

 新潟市スポーツ振興課は「今年開催できなかった分、来年は存分に楽しんでもらえるよう準備を進めたい」と話している。