三県架橋構想 【インタビュー】 南島原市長・松本氏「発展に不可欠」

松本政博氏

 南島原市の松本政博市長に三県架橋の可能性などについて聞いた。

▼構想から40年が過ぎた。
 長い道のりだとは思う。ただ、対岸にある天草五橋も、構想から事業化、完成まで約30年の歳月を要した。県民や地域の方々に、地域が置かれた状況や熱意を丁寧に説明していくしかない。

▼なぜ今、橋が必要なのか。
 南島原市は島原半島の南端にあり、長崎自動車道・諫早インターチェンジ(IC)まで車で約1時間も掛かる。島原半島地域の一体的な発展のために不可欠。2016年の熊本地震では、高速道などが寸断し、被災地支援に支障が出た。九州西岸軸は災害時の交通網ネットワークとしても再認識されている。

▼島鉄フェリーが口之津~鬼池間を運航しており、口之津港再整備事業も進む。
 橋は24時間通行可能。つながってもフェリーの需要はある。四国には本四連絡橋があるが、フェリーも航行している。

▼今後の取り組みを。
 若いころ、早崎海峡に橋が架かり、車が次々に走行していく、そんな光景を想像して感動した。賛否両論あるが、継続的に国や地域に熱意を伝えていくスタンスに変わりはない。

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