【台風19号】二重の土のう「浸水阻止」 金沢区工業団地

台風15号で損壊した岸壁に応急的に積まれた土のうは崩れ落ちていた=13日午前7時15分ごろ、横浜市金沢区

 9月の台風15号で大きな浸水被害が出た横浜市金沢区の金沢臨海部産業団地では、台風19号が通過した13日朝から高波の侵入を防ぐために並べた大型土のうを片付けたり、道路に落ちた木の枝や泥水をはき出したりする人の姿が見られた。

 15号による高波で10カ所以上が壊れた護岸は、市が大型土のうで補修。今回はさらに護岸の10メートルほど内側の道路に土のうをもう一列並べて備えた。

 19号の通過により、護岸側の土のうは崩れ落ち、道路側でも一部崩壊している場所があった。護岸沿いに建つ建設会社では、13日朝から約10人の従業員が建物の入り口に積んでいた土のうを重機を使って移動させていた。作業を見守っていた従業員の男性(39)は「事前に(大型台風の直撃が)分かっていたので、今回は備えられた。浸水せず、ほっとしている」。

 廃棄物収集・処理会社の経営者の男性(60)も被害状況を確認するために早朝から工場に駆け付けた。15号で多くの車両が水没したことから、今回は別の場所に待避させたといい、「台風の進路がそれたからか、大きな被害はなかった。あすから通常通り仕事ができそうだ」と胸をなで下ろしていた。

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