"温"食材で冷えを解消
10月半ばを迎え、間も無く本格的な寒さがやってきます。
これからの季節、どうやって冷え対策をするかが大きな課題。
こちら香港では、食事を工夫することで寒さを乗り越えます。
今回は、香港的冷え対策に効果的な食習慣の知恵をお伝えします。
旬の上海ガニもこうして冷え対策!
秋から冬が旬の上海ガニ。
この時期多くの中華レストランで食べられるのですが、こちらではカニは体を冷やす食材として広く知られています。
そこで、必ずといっていいほどセットで出てくるのがショウガ。ショウガは体を温める食材として定番ですよね。
カニの冷やす作用を打ち消すために、ショウガと一緒に食べたり、ショウガ入りのドリンクやデザートなどで補います。
街で上海ガニを買う時も、大きなショウガを付けてくれますよ。
また、ローカルレストランや一般家庭では生野菜を食べることはほとんどありません。
野菜の成分に関係なく、生野菜、特に夏野菜は、体を冷やすものとして冬は避けられがちです。
火を通すか、体を温める蓮根やゴボウなどの根菜類を意識して摂るといいですね。
ヘルシーラムであたたかく!
ローカルレストランでも食べられているラムの火鍋。こちらも冬の定番として、香港人に人気の料理です。
羊肉にはカルニチンという脂肪を燃焼する成分が他のお肉よりも多く含まれており、低カロリーでダイエットにもいいと有名ですよね。
さらに羊肉には冷えを改善してくれる効果もあるのをご存知ですか?
古くから中国に伝わる医学では、羊肉は体を温める作用が特に強いと広く知られています。
また、鉄分も豊富なので貧血ぎみの方にもピッタリです!
ラム鍋にはネギやニンニク、乾燥ナツメをたっぷり入れるのがオススメです。
体を温める効果が高まりますし、また、スパイスをきかせることで羊肉の独特な臭みも気にならなくなりますよ。
バランスで健康維持!
体を温める食べ物をご紹介しましたが、摂り過ぎには注意が必要。
揚げ物などの脂っこいものを食べ過ぎて、吹き出物ができたり、体調が悪くなった経験はありませんか?
個人の体質にもよりますが、体を温める強い効果のある食材や、油を多く使ったものを摂り過ぎた場合、温まりはしますが、体内に余計な"熱"がこもり過ぎてしまい、ニキビなどができたり、逆に体の不調を引き起こしてしまいます。
そんな時は、体を中から冷やし、熱を取り除いてくれる食材で、体の中のバランスを取ります。
夏が旬の野菜や、南国などで育ったフルーツ、緑茶などは体を冷やし、こもった熱を取り除く作用があるそうです。
冬の摂り過ぎは要注意ですが、夏は自然と体の中から涼しくしてくれますよ。
香港に住んで驚いたのは、こういった知識を若い男性でも知っていること。
医食同源は、生活に根付いているんですね。
ぜひ体調や季節に応じて使い分け、日々の食卓に役立ててみてください!
おいしく温かく美しく
最後に、上海ガニを食べる時によく出されるショウガのデザート、トロッとしたごま餡が美味しい白玉ごま団子とショウガの甘いスープの簡単な作り方をご紹介します。
ごまは美肌やアンチエイジングに効果があると言われています。
黒糖には空腹を抑え、中性脂肪の吸収を防いでくれる効果があり、ビタミン、ミネラルもたっぷりです!
さらに体を温めてくれるショウガで、女性に嬉しい組み合わせ。
白玉ごま団子と甘いショウガスープ材料
白玉粉 お好みの量
黒ゴマペースト お好みの量
ショウガ 40g
黒砂糖 60g
水 600cc
白玉ごま団子の作り方
1 黒ゴマペーストを1cmくらいの大きさに丸める。あらかじめ冷蔵庫で冷やしておくか、分けて凍らせておくと丸めやすい。
2 白玉粉を表示通りに作り、丸めた黒ゴマペーストを包む。
3 沸騰した分量外のお湯で茹で、浮いてきたものから取り出し、器に入れる。余ったら冷凍保存!
ショウガの甘いスープの作り方
1 ショウガを洗い、皮がついたままスライスする。切った面に軽く切り込みを入れておくと風味が出やすい。
2 600ccの水とスライスしたショウガを鍋に入れ、沸騰させる。火を弱め、黒糖を入れ溶かす。お好みで、甘さ、ショウガの風味を調節する。
白玉とスープを器に盛り付けたら出来上がり!
私は体が冷えた時やショウガをたくさん消費したい時、ダイエット中に甘いものが食べたくなった時に作っています。
スープだけならすぐできるのでオススメです。
材料さえ手に入れば簡単なデザートなので、ぜひ試してみてくださいね!
医食同源が当たり前な香港の知恵
日本よりも医食同源が根付いている香港では、食事にも季節や体調を考慮した知恵がたくさん隠されています。
これから来る寒い季節に備え、ぜひ参考にしてみてくださいね。