【ラグビーワールドカップ2019 応援連載『SCRUM』#19】元日本代表キャプテン・廣瀬俊朗
世界中が熱狂しているラグビーワールドカップ2019日本大会。日本代表の開幕からの快進撃の原動力とは? 日本代表キャプテンの経験もあり、現役を引退後はマルチに活躍中のこの方に、“プールA”での日本の戦いぶりについてうかがいました!
今回教えてくれたのは、「ノーサイド・ゲーム」(TBS系)出演でも話題! 元日本代表キャプテン・廣瀬俊朗さん。
Q:元代表キャプテンが見る! プール戦での日本代表の戦いぶりは?
── 取材日10月8日時点でプール戦3試合の日本の戦いぶりはいかがですか?
「満点に近いと思います。勝ち点5を取れなかったのはアイルランド戦だけですから」
── 3試合を通してのMVPは?
「1人に絞るのは難しいですが、まずリーチマイケル選手。アイルランド戦で途中出場して流れを変えました。あとは松島幸太朗選手、堀江翔太選手。ピーター・ラブスカフニ選手もよかったですね」
── 前回大会からの4年間で日本代表はどう変化しましたか?
「今まではボールをキープし続けて相手を疲れさせる戦い方をしていましたが、今回のチームはキックが多い。キックによるバリエーションが増えたことでパスやランも生きるようになり、戦術の厚みが増しました。そして、試合によってキックを多用したりしなかったり、戦術を自分たちの強みと相手の強みの相対関係の中で変えていく。それができるようになったのが、一番の成長と言えるのでは」
── 今大会で印象に残った試合は?
「釜石(鵜住居復興スタジアム)で行われたフィジー×ウルグアイ戦。ウルグアイが金星を挙げたことも印象的ですが、釜石という土地で歴史的な勝利が生まれたことで、日本ラグビーに関わる者にとってより思い出深い試合になりました。あとはエスコートキッズがウルグアイの国歌を覚えて歌ったことも。今までにないおもてなしをできていることが誇らしいですね」
── ワールドカップが日本で開催された意義については?
「試合が終わったら仲間だとか、試合をした両チームが一緒におじぎをするとか、そういうラグビーの『価値』に、日本中の方に触れていただけている。そこが意義深いと思います。また、いろいろな国籍の選手が日本のために戦ってくれていることに対して、昔ほど違和感を持たれなくなったと感じています。むしろこれからの社会にとって必要なことをラグビーが示しているのでは、という意見が多くなっているのもうれしい」
── 廣瀬さんがドラマ「ノーサイド・ゲーム」に出演なさったことも、ラグビーの価値を認知させるきっかけになりました。
「今年はやれることをやり切ってワールドカップを迎え、終えたいと思っていたので、ぜひ出演させてくださいと申し出ました」
── あらためて優勝候補を挙げるなら?
「イングランド、南アフリカ、ニュージーランド…日本も入れておきたい。プール戦を1位突破すれば、準々決勝の相手はおそらく南アフリカなのでチャンスはあります。試合中に器用に戦い方を変えていくことが好きな国民性ではないので、比較的戦いやすい」
── 1戦でも多く廣瀬さんの日本戦の解説が聞けたら…。
「そうなることを願っています」
【プロフィール】
廣瀬俊朗 Toshiaki Hirose
1981年10月17日、大阪生まれ。てんびん座。A型。5歳からラグビーを始め、高校日本代表、U19日本代表を歴任。慶應義塾大学卒業後は、東芝ブレイブルーパスに入団。2007年に日本代表に選出され、12年からキャプテンを務めた。16年に現役を引退。「ノーサイド・ゲーム」(19年/TBS系)に出演するなど、ラグビーを中心にマルチに活動中。
【放送情報】
__“プールA”突破チーム出場試合の放送日程
<ラグビーワールドカップ2019日本大会 準々決勝>__
◆「プールB 1位」×「プールA 2位」
日本テレビ系
10月19日
午後7:00~9:09
◆「プールA 1位」×「プールB 2位」
NHK BS1
10月19日
午後7:00~9:15
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取材・文/佐藤新 撮影/蓮尾美智子