河北抄(10/15):台風19号の被害を伝える痛ましいニュース…

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 台風19号の被害を伝える痛ましいニュースばかりの中で心温まる出来事もあった。中止となったラグビー・ワールドカップ(W杯)のナミビア-カナダ戦。選手たちが被災地を応援した。

 ナミビアの選手とスタッフは釜石と宮古両市を訪ね、子どもたちと笑顔でハイタッチ。市役所では職員を激励した。猛烈な風雨に恐怖を味わった子どもたちにとって、ほっとするプレゼントだ。

 カナダの選手やスタッフは、釜石の住宅地で泥土をスコップでかき出し、汚れた家具の搬出などを手伝った。テレビニュースを見ていると、筋骨隆々の選手たちは明るくて、実に力強い。

 「みんなが協力し合うラグビー精神は日本語に訳すと『和』です」。かつて日本代表として活躍した林敏之さんにこんな言葉がある。異国で遭遇した巨大台風の現場で見せてくれたラグビー精神。

 大規模な災害は、短時間では容易には全容がつかめない。寸断された道の向こうで、孤立している集落があるかもしれない。和の精神で、救援が来るまで助け合って頑張っていてほしいと願う。