今オフFAのレンドン アレナードを超える大型契約を得るのか

ナショナルズの正三塁手として7シーズンにわたって活躍し、今季は打率.319、34本塁打、126打点、OPS1.010の好成績をマークしてナ・リーグ打点王に輝いたアンソニー・レンドンが今オフ、フリーエージェントとなる。ハイレベルな攻守を兼ね備えた三塁手ということもあり、複数球団による争奪戦が予想されるレンドンだが、昨オフに同じ三塁手のノーラン・アレナードがロッキーズと結んだ7年2億6000万ドルを超える大型契約を手にする可能性はあるのだろうか。

ナショナルズは現在、カージナルスとのリーグ優勝決定シリーズを戦っており、第3戦にも勝利して球団史上初のワールドシリーズ進出に王手をかけている。そんななか、オフシーズンに向けて周囲が少しずつ騒がしくなってきており、特にレンドンの動向には大きな注目が集まっている。当然のことながら、ナショナルズはレンドンの引き留めに全力を注ぐ方針だが、昨オフにブライス・ハーパーがフィリーズと契約したように、レンドンが他球団へ流出する可能性は十分にある。

ワシントン・ポストは9月にナショナルズがレンドンに対して総額2億1000万ドル~2億1500万ドル程度の7年契約をオファーしたことを報じた。しかし、レンドンはフリーエージェント市場でこれ以上の契約を得るというのが大方の見方である。レンドンと同じ三塁手であるアレナードは、昨オフにロッキーズと契約を延長したが、そのときの契約が7年2億6000万ドル。レンドンはこのアレナードの契約を基準としてフリーエージェント市場に打って出ることになるだろう。

レンドンとアレナードは同じ2013年にメジャーデビューを果たしたが、アレナードが打者天国と呼ばれるクアーズ・フィールドを本拠地とするロッキーズでプレイしていることもあり、本塁打や打点といった表面上の成績ではレンドンよりも優れた成績を残してきた。しかし、通算の「OPS+」「wRC+」「fWAR」といった数値ではレンドンのほうが優れた数字をマークしており、レンドンがアレナードを超える大型契約を手にしても決して不思議ではない。

三塁手を欲している球団が多いことも、レンドンの超大型契約を後押しすることになるだろう。MLBネットワークのジョン・ヘイマンは、レンドン争奪戦に加わる可能性があるチームとしてレンジャーズ、エンゼルス、フィリーズの名前を挙げた。また、ナショナルズはスティーブン・ストラスバーグもオプトアウトの権利を行使してフリーエージェントとなる可能性があり、その場合にはレンドンとストラスバーグのどちらか一方しか引き留められない可能性が極めて高く、難しい決断を強いられることになりそうだ。

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