救急搬送の相手間違え、接触が4分遅れる 搬送の男性死亡

 横浜市瀬谷消防署は15日、下瀬谷救急隊が救急搬送する相手を間違え、80代の男性に接触するのが約4分遅れた、と発表した。男性は心肺停止状態で発見され、搬送先の病院で死亡。署は接触の遅れと死亡の因果関係は不明としている。

 署によると、13日午後、男性から携帯電話で連絡を受けた別居する娘から「父親が、呼吸が苦しいようだ」と119番通報があった。

 50~60代の救急隊員3人が自宅に駆け付けたところ、アルツハイマー型認知症の妻が応対。隊員は妻を傷病者と思い込み、血圧や体温などを測定した後、娘に報告し、誤認と気付いた。寝室で男性を見つけたが、心肺停止状態だった。

 娘は通報時に母親が認知症であることを伝えていたが、隊員には伝わっていなかった。署の西川浩二署長は「今後、このようなことが二度と起こらないよう検証し、再発防止の徹底を図る」とコメントした。

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