シェア1位BTスピーカーがさらに進化、コスパ抜群! JBL「FLIP 5」「CHARGE 4」レビュー

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オーディオファンで知らない人はいないであろう超名門ブランドJBLから、Bluetoothスピーカーの新製品「FLIP 5」と「CHARGE 4」が登場した。

「FLIP 5」
「CHARGE 4」

JBLは、放送局やレコーディングスタジオ向けのモニタースピーカー、家庭用では名機と名高いハイエンドスピーカーからヘッドホン/イヤホンなど幅広いオーディオ製品を手がけるが、そのなかでいま最も注目なのがBluetoothスピーカーだ。

多彩な製品群を擁しながら、どのシリーズもスタイリッシュなデザインと高品質を兼ね備える。それでいて価格も数千円からと、予算や用途に合わせて選びやすい。市場でも高い評価を得ており、家電量販店などの実売データをもとにしたランキング「BCN AWARD 2019」で、ハーマンインターナショナルはワイヤレススピーカー部門のシェアトップに輝いた。早速、そんなJBLの期待の新製品をチェックしていきたい。

ペットボトルサイズで税抜1万円を切るコスパの高い「FLIP 5」

「FLIP 5」の概要から紹介しよう。FLIPは円筒形のコンパクトボディを備えた、モビリティを重視したシリーズだ。サイズは500mlのペットボトルに近い、長さ181mm、直径約70mm(奥行69×高さ74mm)の円筒形。質量は540gで、表面に丈夫なファブリック素材を用いており、片手で掴みやすい。水深1mの水没に30分も耐えられるIPX7の防水性能を備えており、それこそバスルームからプライベートルーム、アウトドアなど、どこにでも持ち運んでお気に入りの音楽を楽しめる。

IPX7の防水性能で水辺などでも問題なく使用できる

本機の充電端子はUSB-C端子を採用し、最大5V/3Aの高速充電が可能。この端子は防水対応でむき出しのため、パッキン付きのカバーのような防水機構はない。カバーの閉め忘れなどを気にせず使えるのはありがたい。なお、搭載するバッテリー容量は4,800mAhと大容量で、連続約12時間のワイヤレス再生が可能だ。

端子部にカバーはないが、防水仕様のため問題ない

Bluetoothのバージョンは4.2に準拠。「JBL Connect」アプリで2台を接続してステレオ再生できるほか、新たにJBL独自のワイヤレス機能「JBL PARTY BOOST」を搭載した。これは、同じ機能を備えた製品同士を複数台、ワイヤレスで接続できるというもので、操作も本体の「PARTY BOOST」ボタンを押すだけ。ただし、本機能の対応モデルはまだFLIP 5のみで、「JBL コネクト」や「JBL コネクトプラス」対応機器は接続できないとのことなので注意しよう。

価格は税抜9,980円と、従来機「FLIP 4」の登場時価格である税抜12,880円より大幅に安くなった。カラーはブラック、ブルー、レッド、ティール、ホサイト、スクワッド(迷彩)の6種類がラインナップされている。

Flip 5のカラーバリエーション。左上からブラック、ブルー、レッド、左下からティール、ホワイト、スクワッド(迷彩)

サイズもバッテリー容量がアップした「CHARGE 4」

「CHARGE 4」もIPX7の防水性能を備えたBluetoothスピーカー。サイズはFLIP 5より二回りほど大きく、幅220×奥行9.5×高さ9.3mm。質量は960gで、いつも持ち運ぶモバイル向けというよりは、普段は自宅で使いつつ、BBQやキャンプなどでアウトドアに遊びに行く際に気軽に持ち出して使う、外出用スピーカーといった趣だ。

手前がFLIP 5、奥がCHARGE 4。サイズは二回りほどCHARGE 4が大きい

本体デザインがスタイリッシュで、置く場所を選ばない。前モデルが採用した、3次曲面を用いて剛性を高めるチューブデザインを踏襲。表面に耐久性に優れるというファブリック素材を採用する。手触りの良さと見た目の高級感を両立している。そのためか、プールサイドでも、ウッドデッキでも、テーブルの上でもマッチするから不思議だ。

アウトドアで重宝するのが、CHARGEシリーズに共通する特徴でもあるモバイルバッテリー機能。本体の背面にUSB-A端子を備えており、ここに接続した機器に給電できる。バッテリーは7,500mAhという大容量で、iPhone 11なら2回フル充電してもまだ余る。アウトドアレジャーでありがちな「充電したいのにコンセントがない」といった状況を本機1台で解消できる。本機の充電端子はUSB-Cで、最大5V/3Aの急速充電に対応する。なお、大容量バッテリーのおかげで、連続再生も約20時間とロングライフだ。

モバイルバッテリーとしても使用可能。iPhone 11を2回フル充電できる容量を備える

対応するBluetoothのバージョンは4.2。「JBL コネクトプラス」機能を備え、100台以上の同機能対応スピーカーを同時接続できるほか、スマホアプリ「JBL Connect」を使い、同時に接続した2台のCHARGE 4によるステレオ再生も可能だ。

価格は税抜14,880円と、こちらも従来機「CHARGE 3」の税抜17,880円からプライスダウンしている。カラーはFLIP 5と同じくブラック、ブルー、レッド、ティール、ホワイト、スクワッド(迷彩)の6種類を展開する。

豊かな低域が音質を底上げ

上品な低域と明瞭で伸びのある中高域をコンパクトボディで実現

試聴は、Androidスマートフォン「Google Pixel 3 XL」に接続し、アマゾンの音楽配信サービス「Amazon Music Unlimited」で楽曲を再生した。また、室内と屋外の両方で聴いているが、ここでは主に室内で聴いたインプレッションを紹介する。

最初にFLIP 5を横置きで聴く。底面に当たる部分にインシュレーターのような目印はないが、JBLのロゴプレートが正面に来るように置けばよい。サカナクションのアルバム『834.194』から「忘れられないの」を再生すると、冒頭のウィンドチャイムが伸びやかでキラキラと美しく、思わず息をのんでしまった。そこに、クリアで艶のあるボーカルが加わる。この中高域の表現力は新開発のドライバーによるものだ。

本機では、同ブランドのサウンドバーシリーズで培ったノウハウを投入して新たに開発した44×80mmの大型楕円形ドライバーを採用した。従来機では2個のドライバーを近い距離で配置していたが、それを1個に集約した格好だ。ステレオスピーカーを小さいボディに詰め込むよりも、モノラルの方がドライバーの干渉によって生じていたノイズや歪みを抑えられる。サウンドにもそれがしっかり現れていた。

続いて、9月26日に50周年記念エディションがリリースされたザ・ビートルズ『アビイ・ロード』から「Come Together(Remastered 2019)」を聴く。冒頭からベースとドラムスが躍動する。低域の表現力がこのサイズから想像できないほど上品で豊かなのだ。そして、そこにボーカルかギターが加わると、音場がふわっと大きくなる。これは、円筒形の両端に備わるパッシブラジエーターの表面素材を従来機の樹脂からラバーに変更したことが大きいだろう。ドライバーがモノラルだと音場が小さく感じられそうだが、新しいパッシブラジエーターとの組み合わせでそのウィークポイントを見事に解消していた。

Bluetoothスピーカーというと、低域偏重で中高域の明瞭感に乏しいモデルが多い。その点、本機は決して出しゃばりすぎない上品な低域と、明瞭で伸びのある中高域のバランスが良い。それを、このペットボトルサイズで実現しているのだから驚きだ。

最後に本機を縦置きにして聴いてみたが、横置き時より若干音場が小さくなるものの、音質自体に大きな違いは感じられなかった。両側面のエッジ部分に切り欠きがあり、パッシブラジエーターを完全に塞がないようになっているためだろう。

両モデルとも縦置き、横置きのどちらでも使用できる

低域の表現力や存在感が向上、価格帯を超えた上質なサウンド

続いて「CHARGE 4」をペアリングする。本機は、底面中央にインシュレーターがあり、転がりにくいよう工夫されている。もちろん、縦置きにも対応しており、縦横どちらで聴いても音質にほとんど違いはなかったが、ここでは横置き中心で聴いている。

ボリュームなどは接続するスマホなどのほか、天面の操作ボタンからも調整可能

サカナクション「忘れられないの」の冒頭、ウィンドチャイムはFLIP 5同様に煌びやかで伸びがある。イントロのベースはしっかり沈み込みパワフル。音に密度があり、低域がずしりと響く。本機は、低域を補うパッシブラジエーターを従来モデルから見直し、表面にラバー素材とした。そこに30Wの高出力が相まって、低域の表現力や存在感はFLIP5のさらに上を行く。

パワフルなサウンドで、アウトドアでも上質なサウンドが楽しめる

続いてザ・ビートルズ「Come Together(Remastered 2019)」を再生する。こちらも低域に耳を奪われる。単に圧が強いわけではなく、高解像度で上品で存在感があるのだ。特にベースラインに存在感あり、つい追いかけて聴いてしまった。低域に意識が行きがちだが、50×90mmの楕円形ドライバーが奏でる中高域の表現力もなかなかのもの。ボーカルやギターはクリアーで音場も広い。

中高域の音質は、ビル・エヴァンス・トリオ「Waltz for Debby」を聴くと、さらに良く分かる。この曲は1961年に米国ニューヨークのジャズクラブ、ヴィレッジ・ヴァンガードで行われたライブを収録したもので、演奏に加えて観客の声や食器の音が入っている。これらを本機でもしっかりと聴き取れるのだ。そこに、芯のあるきめ細かなベースが加わることで、ライブならではの臨場感を醸し出している。この価格帯のBluetoothスピーカーで、ここまで上質なサウンドを有するモデルは希有と言えるだろう。

アウトドアでも楽しめるBluetoothスピーカーとして手放せない

外で積極的に音楽を楽しむなら「FLIP 5」、アウトドアでスマホへの充電もする可能性があるなら「CHARGE 4」が選択肢となる。音量や音圧にサイズなりの違いはあるものの、両モデルとも、明瞭な中高域を上品で色彩に富んだ低域が下支えし、曲の聴きどころを的確に表現してくれる。

また、芯がしっかりしていることで、音に浸透力があり、外に持ち出して聴いても周囲の騒音にかき消されることなく、しっかり耳まで届く。アウトドアで楽しむことを想定してBluetoothスピーカーを選ぶなら、これら以上のモデルはそうは見つからないように思う。

製品に対する自信は、従来機から大幅に下げた戦略的プライスに表れているように思う。JBLブランドのBluetoothスピーカー人気に拍車をかけ、他ブランドにさらに差を付けようと意気込んでいるようだ。この機にあなたもJBLの「FLIP 5」と「CHARGE 4」を手にして欲しい。どんなジャンルの曲も楽しく聴けるサウンドと、場所を問わない便利さを一度味わえば、もう手放せなくなるはずだ。

(特別企画 協力:ハーマンインターナショナル株式会社)