投資信託を選ぶときに理解されていないこと。何より大事なことは?

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証券会社の人から感じた「投資信託に対する誤解」

こんにちは。ことさくらです。

証券会社の人と投資信託について話していた時、意外と投資信託について理解されていないんだな、と思うことがありました。「どの投資信託を選ぶのかを、あまりにも重要視し過ぎている」というところに違和感があったのです。

証券会社は投資信託を売る立場の人なので、ある意味プロです。しかし、普段扱っているのが株式や債券だったりすると、ちょっと感覚が違うのかなと思うのです。今回はその違和感から「投資信託を選ぶときに理解されていないこと」についてまとめました。

ベストの投資信託を目指さなくていい

まず「投資をするぞ!」というと「何に投資するのか」は大事です。そして、確かに株式や債券であれば銘柄選びは投資成果を大きく左右します。

しかし投資信託の場合は、自分にとってベストな投資信託を必ずしも選ばなくてもいいと思っています。正確に言えば、「20~30年間積立投資をすることを考えると、何がベストかを判断するのはまず不可能」。

よっぽどコストが高いとか、非効率な運用をしているとか、リスクが高すぎるといった投資信託は避けたいですが、そうでなければ結構何を選んでもいいのです。長い目で見ると、ちょっとした差はブレの範囲。ベストな投資信託を追い求めて1年遅く積立投資を始めることになったら、そのほうが投資成果に大きく響きます。

10年を超えるぐらいの長い期間で考える

投資信託を選ぶときに、過去の運用成績は気になるところだと思います。ただし、これは10年以上、できれば20年くらいの運用成績がないと参考にはならないと思っています。10年するとだいたい景気は一回りすると言われていますので、それを一通り乗り越えたなら、その投資信託の実力が見えてきます。

しかし、投資信託を選ぶサイトなどを見るとわかるように、10~20年以上の運用成績を持つ投資信託の数は少ないです。そうなると、3年間や5年間の運用成績でスクリーニングしたくなってしまいます。

過去5年間好調だった資産クラス、あるいは業種などが、この先5年間も調子が良いとは限りません。景気の波を考えれば、違った成長ペースになる可能性が高いです。

資産形成のために投資をするなら、この先20~30年はつきあう訳です。それを考えると、過去数年間の運用成績だけを見て投資信託を選ぶのは避けた方がよいと思います。

私は米国株に投資する投資信託に積立投資をしていますが、それは米国株(=代表的な米国株の指数であるニューヨークダウ)が100年以上上昇をし続けてきたからです。100年上昇してきたなら、この先30年も上昇してくれるんじゃないか、というのはある程度妥当な考え方なんじゃないかな、と思っています。

積立を止めないことが何よりも大事

自分なりに運用成績の良い投資信託を選んで積立投資を始めたのに、少し経ってみたら成績がいまいちだったとします。本来、これはチャンスです。価格が下落した時にたくさん買うことができれば、その後に価格が戻ったときに資産を大きく育てることになるからです。

でも「自分の投資信託選びが失敗してしまった!」と思い、積立投資を止めてしまったら。。。これが一番恐ろしいことです。どんな投資信託を選んだところで、運用成績が悪いところで積立投資を止めたら、いつまで経っても資産は育ちません。

投資信託のコツは早く始めること、長く続けること、とにかく止めないこと。途中で「違ったな」と思ったら、積立する資産の内容を変えるのはOKです。

本来、投資信託が多すぎるのが問題

投資信託選びで挫折する人が多いとするならば、金融業界として本来やるべきは、投資信託の数を減らすことなんだろうと思います。似たような投資信託が多すぎて、そもそも非効率ですしね。ただ、投資信託を減らすのは実際は相当難しいことです。

たくさんありすぎる投資信託に惑わされることなく、積立投資を着々と続けて、成果に結び付ける人が増えてもらえれば、と思います。

(文/ことさくら)