【MLB 優勝決定S】ヤ軍セベリーノは球種が読まれていた? Aロッド指摘「どんな球が来るか分かっていた」

5回途中での降板となったヤンキースのルイス・セベリーノ【写真:Getty Images】

序盤に2本のソロを浴びるなど苦しい投球が続き5回途中で降板

■アストロズ 4-1 ヤンキース(リーグ優勝決定シリーズ・日本時間16日・ニューヨーク)

 ヤンキースは15日(日本時間16日)、本拠地でアストロズとのリーグ優勝決定シリーズ第3戦を1-4で敗れ連敗し、通算成績を1勝2敗とした。エース右腕のセベリーノが序盤に痛恨の2被弾を浴びて、4回1/3、5安打6奪三振、2失点で降板となった。ヤンキースOBで解説のアレックス・ロドリゲス元内野手はアストロズ打線がセベリーノの球種を完全に読んでいたと“告発”している。

 ドジャース時代の2017年ワールドシリーズでダルビッシュ有投手に続き、大舞台でアストロズ相手に“被害者”が登場した―― ヤンキースタジアムの大歓声を背にマウンドに上がった若きエース、セベリーノ。自慢の剛速球をロックオンしたアストロズ打線の餌食になった。

 初回1死走者なしからアルトゥーベに初球スライダーをバックスクリーンへ運ばれる先制ソロ。続くブラントリーは8球粘り四球に。4番ブレグマンは三振に倒れたが11球粘った。

 苦しみのピッチングに、メジャー通算696本塁打のヤンキースOB、Aロッドは自らのツイッターで自身の分析を披露している。

「21球でボール球を振らず。空振りなし。セベリーノの癖が盗まれているのではないかと、疑ってしまう」「アストロズの打者はほとんど全てのファストボールに限って振ってくる」

Aロッド氏は2017年のワールドシリーズでもダルビッシュの球種が読まれていると指摘

 2017年のワールドシリーズでもアストロズ打線の打席での挙動から、ダルビッシュの球種が読まれているとツイッターで主張していたAロッド。当時アストロズに所属していたベルトランもダルビッシュの癖を読んでいたことを認めており、分析力には定評があった。

 初回で36球を費やしたセベリーノに、Aロッドは再びツイートした。

「36球のうち、ファストボールは18球、変化球は18球。ファストボールで11回スイング。変化球に5回スイングも空振りなし。もし、アストロズ打線のボディランゲージを見るなら、癖盗みが際立つ」と分析した。

 2回には先頭のレディックに右翼席へソロを浴び序盤で2点を失ったセベリーノ。3回は3者凡退、4回は2死二塁のピンチを背負うがスプリンガーを空振り三振に仕留める粘りの投球を見せたが5回は1死からブランドリーに中前打、続くブレグマンに四球を与えたところで降板。4回1/3、5安打6奪三振、2失点で降板となった。

 3回、4回は粘りの投球で無失点に抑えたが、5回1死一、二塁のピンチを招き、降板に。Aロッドも「セベリーノ情報 62球で空振りは8球。ファストボールの見逃しは7球。彼らはどんな球が来るか分かっていたために、序盤に仕掛け、止まらなかった」とツイート。最終的にはセベリーノのボールはアストロズ打線に完全に読まれていたと断定するに至った。

 アストロズの抜け目のなさが際立った第3戦を落としたヤンキース。相手エース、コールを攻略できず、諜報戦で遅れを取ったピンストライプの名門はここから挽回できるのだろうか。(Full-Count編集部)

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