独立リーグ、日本一は徳島インディゴソックス 西岡らの栃木を下して通算3度目の栄冠

徳島インディゴソックスがグランドチャンピオンシップで優勝した【写真:広尾晃】

シリーズMVPは徳島の竹内裕太投手

 独立リーググランドチャンピオンシップの第5戦が15日、徳島市のJAバンク徳島スタジアムで行われ、四国アイランドリーグplusの徳島インディゴソックスがルートインBCリーグの栃木ゴールデンブレーブスを4-3で破った。これで徳島は3勝2敗となり、3年ぶり2回目の独立リーグ日本一を決めた。

 同シリーズは栃木で2試合、徳島で3試合を行ったが、12日には徳島での試合が台風19号の影響で中止となり、最終戦が15日に順延となっていた。気温15度という肌寒い平日のナイターとなったが734人の観客が訪れ、栃木からも十数人の応援団が駆けつけた。

 1回、栃木は徳島先発の安藝稜真の立ち上がりを攻めて3点を先取するが、徳島はその裏に1点、2回にも1点を奪ってじりじりと追い上げた。5回には同点に追き、なおも2死二塁で6番吉田翼が左翼にライナー性の打球を放つと、栃木の左翼手、西岡剛(元阪神)が捕球できず、二塁打として決勝の1点を奪った。

 徳島インディゴソックスは今年の前期シリーズでも優勝。前後期優勝チームによるチャンピオンシップシリーズで愛媛マンダリンパイレーツを2勝1敗で下し、BCリーグ優勝チームとのグランドチャンピオンシップシリーズに出場していた。リーグ優勝は通算6度目、グランドチャンピオンシップの優勝は通算3度目だ。

 栃木ゴールデンブレーブスは監督が元巨人の寺内崇幸。選手は西岡剛の他、元ヤクルトの飯原誉士、元中日の若松駿太と、NPB出身選手が主力だ。チーム創設3年目で後期シリーズ優勝、地区チャンピオンシップでは群馬を2勝0敗で下してリーグ初優勝しグランドチャンピオンシップシリーズに初出場していた。

 試合終了後にはグラウンドで表彰式が行われ、一般社団法人日本独立リーグ野球機構の村山哲二副会長(ルートインBCリーグ代表)から、徳島インディゴソックスの牧野塁監督(元オリックス、阪神、楽天、広島)と主将の平間隼人に表彰状、トロフィーが授与された。

 同シリーズのMVPには徳島の右腕、竹内裕太が選ばれた。竹内はシリーズ2試合に先発した他、この日の試合も1回途中から救援で登板し、ロングリリーフで完了。通算2勝を挙げた。

 徳島の牧野塁監督はインタビューに答え「すべての試合が簡単ではなかった。チーム全体の総力戦で取った優勝だった」と喜びを語った。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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