富士通と練馬区で自治体初の取り組み、住民税業務へのAI適用を共同で実証

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富士通は、AI技術「FUJITSU Human Centric AI Zinrai(Zinrai)」を活用し、東京都練馬区と住民税額の確認や修正を行う住民税賦課業務で業務の効率化やベテラン職員のノウハウ継承を目指す共同実証を10月9日から開始した。住民税業務へのAI適用は、実証においても業界で初めて。

自治体の住民税賦課業務における課題

練馬区は、住民や事業所などから申告される確定申告書や給与支払報告書、年金支払報告書などのさまざまな課税書類を自治体向け税業務システム「FUJITSU 公共ソリューション MICJET」で管理し、それらの書類は「MICJET」上で照合され、住民税額の不整合がある場合はエラー検出される。エラー数は例年7万件を超え、職員が手作業でエラー内容を確認し、適宜修正対応しており、作業の負荷やノウハウの継承が課題だった。

職員の作業負荷の軽減と業務効率化、ベテラン職員のノウハウ継承を目指し、業界で初めて、住民税賦課業務にAIを活用する実証実験を練馬区と共同で開始することにした。

「MICJET」で、給与支払報告書や確定申告書、住民税申告書などを照合しエラーを検出した住民税額の不整合を、職員が確認して適宜修正する作業において、エラー原因と修正要否の判断基準などをデータ化することでAIに学習させる。その学習データをもとに住民税額の修正の要否や見直すべき資料の提示、住民税額の自動修正を行うAI学習モデルを構築して、練馬区の住民税賦課業務に適用し、業務効率化やベテラン職員のノウハウ継承における有効性を共同で検証する。

職員の手作業を軽減するAIの三つの機能

このAI学習モデルに、入力の不整合を引き起こす思考プロセスをデータ項目と内容の相関から類推し、修正ロジックを生成する富士通研究所が開発した最新のマイニング技術を適用することで、住民税額の自動修正範囲を拡大し、賦課業務を大幅に効率化する。