矢方美紀 乳がん闘病での苦労と声優デビューに向けた意気込み語る

元SKE48でタレントの矢方美紀が16日、都内でFWD富士生命開催の「がんと共に生きるためのアピアランスセミナー」に出席した。

同セミナーは、抗がん剤など、がん治療による副作用により外見の変化に悩む人々への向けたもの。こういったケアはアピアランスケアと呼ばれるが、昨年4月、乳がんによる左乳房全摘出とリンパ節切除手術を公表した矢方は、現在もタレント活動を続けながらホルモン剤の治療を続けている。

術後直後は抗がん剤による影響で脱毛の症状が出たそうで「タレントの仕事をしているので、悩みました」とコメント。最初は普通のウィッグをしており、その点でもかなり不便だったそうで「1日使っているともうウィッグの毛が絡まってしまう」と苦労を語った。その後、同じくセミナーに出席した、NPO全国福祉理美容師養成協会の岩岡ひとみさんと知り合い、医療用ウィッグを勧めてもらったそうだ。

他に副作用で大変なのが、むくみや、ホルモンの乱れにより体温が上昇する「ホットフラッシュ」という症状だそうで「滝のように汗をかいて、隣の人に『どうしたの?』という感じ見られて恥ずかしかったです」と明かす。そんな大変だったときに、常に母親が心の支えになってくれたそうで、セミナーでも感謝の言葉を述べた。また、自身も「人生1回しかないので、暗い日々を過ごすのは嫌」と、何事もプラスに考えるようにしたそうだ。

2021年には中京テレビで放送予定のテレビアニメ「シキザクラ」に出演が決定しており、SKE在籍時代から目標として掲げていた声優デビューの夢がかなう。現在は名古屋の養成所でレッスンを重ねており、「今は顔を見て『矢方さん』と認識されているけど、今後は声を聞いて『矢方さん』といってもらえるようになりたい」と意気込む。

また、今後やりたい仕事については「アニメ以外でもナレーションなど色々あるのでチャンスがあれば。声優の世界でも活躍できるようになりたい」と希望を語った。(斎藤雅道)

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