「児童ポルノのダークウェブ」に国際捜査 38カ国で300人超が逮捕

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イギリスや韓国、アメリカなどの捜査当局は16日、「世界最大の児童ポルノ取引サイト」の捜査によって、合計337人を逮捕したと発表した。このサイトは昨年に閉鎖されている。

ダークウェブ(暗号化などでアクセスに制限のあるインターネットコンテンツ)上のこのサイトには20万件以上の動画が掲載されており、合わせて100万回以上のダウンロードが確認された。

イギリスの国家犯罪捜査局(NCA)によると、イギリス、アイルランド、アメリカ、韓国、ドイツ、スペイン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、チェコ、カナダなど38カ国で逮捕者が出た。

またアメリカの捜査当局は、このサイトを運営していたソン・チョンウ受刑者(23)に対し、9件の起訴状を送ったと明らかにした。ソン受刑者はすでに韓国で禁錮刑を受けている。

「ウェルカム・トゥ・ビデオ」と名付けられたこのサイトは韓国で運営され、児童虐待にかかわるコンテンツを掲載していた。掲載されていたコンテンツは8テラバイト、動画にして数百・数千時間分にもなるという。

検察当局によると、このサイトは乳幼児を含む児童に対する性行為の動画を掲載しており、ユーザーに対し、成人だけが映ったポルノを投稿しないよう呼びかけていた。

NCAは声明で、このサイトは「仮想通貨ビットコインで忌まわしい動画を売り始めたサイトの1つ」だと説明している。

イギリス、アメリカ、韓国、ドイツなどの当局が3年にわたって捜査を行い、サイトの閉鎖にこぎつけた。

サイトの存在は、イギリスで小児性加害者として捜査されていたマシュー・ファルダー受刑者によって明らかになった。ファルダー受刑者は、このサイト上に児童ポルノの画像や、性的虐待に関する助言を投稿した罪で25年の禁錮刑を受けている。

イギリスではこの捜査にからみ、すでに7人が有罪判決を受けている。この中には、5歳の少年をレイプしたとして今年3月に22年の禁錮刑を受けたカイル・フォックス受刑者も含まれる。フォックス受刑者はこのサイトに、3歳の少女を性的に虐待している様子を投稿していた。

捜査当局は、ユーザーが利用した仮想通貨の履歴を追跡することで容疑者を特定したという。

また捜査の中で、少なくとも子ども23人が性虐待を受けていた現場から救出された。当局は今後も、掲載されていた動画に映っていた子どもの追跡を進めるとしている。

NCAでこの捜査を主導しているニッキ・ホランド氏は、「ダークウェブ上の小児性犯罪者は(中略)司法の手から逃れられない」と話した。

「自分達が思っているほど隠れていないし、思っているほど安全ではない」

(英語記事 Hundreds arrested in dark web child abuse case