長島哲太「日本で初表彰台が獲得できたら最高」/Moto2、Moto3の日本人ライダーが活躍誓う

 10月18日からツインリンクもてぎで始まるMotoGP第16戦日本GP。2019年はワイルドカードとして参戦するライダーふたりを含め、9名の日本人ライダーがエントリーする。金曜日の初日セッションを前に、それぞれが意気込みを語った。なお、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)が木曜日のプレスカンファレンスに出席した様子はこちらから

■Moto2クラス:長島哲太(ONEXOX TKKR SAG Team)

長島哲太(ONEXOX TKKR SAG Team)

「ここ最近は調子がよくて前戦タイGPもいい形で来ていたのですが、決勝は噛み合わず、なかなかリザルトに結びついていません。(日本GPは)母国グランプリですからいつも以上に気合いが入っているし、すごくたくさんの方々に応援してもらえて、モチベーションもすごく上がっています。しっかり決勝をまとめて、日本で初表彰台を獲得できたら最高ですね。モチベーションはかなり高いですよ」

「もてぎはストップ&ゴーのコーナーが多いです。自分のライディングスタイルとして、ストップ&ゴーのサーキットは相性がいいので、かなりいい形で走るのでは、と思います」

「(金曜、土曜は雨の予報ですが)2019年シーズン、レインコンディションではあまり調子がよくないんです。だから、(降水確率がかなり高い)土曜日は少し心配ですね……。ただ、雨のもてぎは走り慣れています。(ウエットレースとなった)2017年の日本GPや、全日本(ロードレース選手権)時代も、何度も雨のもてぎを走っていますから、そこに関してはあまり心配はしていません。いつもどおり走れればいいかなと思っています」

■Moto3クラス ワイルドカード参戦:山中琉聖(Estrella Galicia 0,0)

山中琉聖(Estrella Galicia 0,0)

「Moto3のワイルドカードとしては2019年シーズン、これまで3戦に参戦した経験もありますし、カタルーニャGPではトップ10(※9位フィニッシュ)に入れたので、目標としては以前の結果より上にいきたいです。ただ、現実的に厳しいレースになるとは思っています。2020年のフル参戦も決まりましたので、(今回の日本GPワイルドカード参戦を)2020年の日本GPにも生かしたいですし、CEV(FIM CEV レプソルMoto3ジュニア世界選手権)最終戦バレンシアにも生かしたいと思っています」

「参戦マシンは、2018年のホンダで、1年型落ちです。これまでの(Moto3ワイルドカード)3戦も同じマシンで戦っています。少しハンデはあるけど、それほど気にしないで、自分の走りに集中していきたいですね。日本GPでは自分の家族や友達、スポンサーもたくさん来るので、ひとつでも前の順位でゴールできたらいいなと、とても思います」

■Moto3クラス ワイルドカード参戦:長谷川聖(Team Anija Club Y’s)

長谷川聖(Team Anija Club Y’s)

「(全日本ロードJ-GP3チャンピオンとしてのワイルドカード参戦だが)バイクは現実的に相当厳しいです。(レギュラーライダーと)一緒に走れたらいい、と思っています。少しでも(Moto3ライダーと)走ってそこで発見があったら、そして自分の今後に生かすことができたらいいかなと思っています」

「コーナーだけはいい感じだとは思います。ただ、(バイクの)性能的にどうしようもうないところはありますね。気負いはまったくなくて、やるだけです。(車両は全日本ロード参戦車両のホンダNSF250R)ほぼそのまま。(タイヤもブリヂストンからダンロップに変更となるが)みんな一緒ですから、これは自分が合わせればいい話です」

「(剥離骨折している左手小指の怪我の具合は)だいぶよくはなっているんですが、まだ曲げられなくて、まだちょっと支障はありそうです。目標は、ビリにならないように一台でも抜いて、経験を積みたいですね。(この参戦で)発見があればいいなと思います」

■Moto3クラス:小椋藍(Honda Team Asia)

小椋藍(Honda Team Asia)

「(もてぎでは)日本のお客さんがいっぱいいますし、そういう部分で、ほかのグランプリにない力があります。(それを力にして)走れればなと思っています。世界選手権Moto3ライダーとしてもてぎを走るのは初めてなので、走ってみないとわかりませんが、楽しいんじゃないかと思いますね」

「(もてぎでのレースは)けっこう久しぶりで……2、3年ぶりですね。明日走るのが楽しみですよ。(金曜、土曜は雨の予報も出ているが)天候による影響は心配していません。日曜の決勝レースはホームグランプリなので、晴れてくれればと思います」

■Moto3クラス:鈴木竜生(SIC58 Squadra Corse)

鈴木竜生(SIC58 Squadra Corse)

「(他者に接触されて転倒リタイアとなった)タイGPは何もやれることがなく、防ぎようもなかったです。かなり悔しいレースにはなりましたが、転倒する前まではいい感じのレースでした。予選はよくなかったので10番手からのスタートになり、追い上げる形のレースになってしまいましたが、しっかりとトップを走れたし、自分のなかでのプランは果たせていたので、満足できるレースではありました」

「なので、流れは悪くないと思います。バイクに関してもチームにも信頼感があるので、そこは自信をもって攻めていけると思うんです」

「母国グランプリは2019年で5度目ですが、いつも新鮮です。フライアウェイラウンドですからヨーロッパのレースとは少し違うところがあります。年に一度しか、日本のファンの皆さんの前で走ることがないので、走りでみなさんと楽しませられるようにがんばります」

■Moto3クラス:鳥羽海渡(Honda Team Asia)

鳥羽海渡(Honda Team Asia)

「(タイGPでは)怪我明けだったので、(フィジカル面が)100パーセントの状態ではなかったけれど、自分としてはトップ10圏内でフィニッシュできて納得のいくレースでした。怪我はまだ100パーセントではないですが、大丈夫なので、がんばっていきます」

「日本GPだからといって、過度に力が入ることはないです。いつもより力が入ってしまうと、かえってよくないですから。いつもと同じように取り組んで、結果を出したいですね。目標は、表彰台です」

■Moto3クラス:佐々木歩夢(Petronas Sprinta Racing)

佐々木歩夢(Petronas Sprinta Racing)

「ここ何戦か、いいスピードで走れているのですが、まだリザルトにつながっていないところがあるので、ホームグランプリで結果を残せるようにしたいです。ファンの方々もたくさんいらっしゃいますし、自分のなかでいいプレッシャーもあります。いつものグランプリよりも難しいところもあるので、レースにちゃんと集中しながら、ウイークを進めていけたらと思います」

「(タイGPでは最後尾スタートから最高6番手にまで浮上し、転倒)そこは自分のミスなので悔しいです。ただ自分のなかではすごく自信になったかなと思います。しっかり追い上げることができたし、速さをもう一度、みんなに見せることができました。もう一度、もてぎで速さとリザルトを見せられたらいいなと思います」

■Moto3クラス:真崎一輝(BOE Skull Rider Mugen Race)

真崎一輝(BOE Skull Rider Mugen Race)

「実は今、少し自分の気持ちのなかで乗れていない感じがあります。だから日本GPではそれを克服して、完全復活したいんです。イタリアで大きな転倒をしたんです。予選で大きな転倒をして、レースでも転んでしまった。その転倒の原因は自分ではないのですが、不明の状態なんです。それ以来、気持ちはもっと速く、きちんと走りたいというのがあるのだけど、体にリンクしていない感じなんですよ。それを日本GPで払拭したいと思っています」

「今回は自分がよかったときのセッティングに戻して、いいときの調子のままで走れるようにしていきます。アジア・タレント・カップのときからもてぎでいいリザルトを出すことができていますし、2018年は予選で日本人トップでした。その自信を持ちながら、完全復活できるようにがんばります」

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