映画『108〜海馬五郎の復讐と冒険〜』公開直前イベントで松尾スズキが人生相談!「みんな孤独、文化も孤独を埋めるもの」

「大人計画」の主宰・松尾スズキが監督・脚本・主演を務めた映画『108~海馬五郎の復讐と冒険~』が10月25日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷 ほか全国公開となる。

昨年活動30周年という節目を迎え、作家、演出家、映画監督、俳優など多岐にわたって活動を続けてきた松尾スズキが自ら“到達点”と語っており、注目を集めていた本作。愛妻がSNSに投稿した浮気写真を見て激怒した主人公が、「全財産を使って”いいね!”の数だけ女を抱く」という、あまりにバカバカしい計画を思いつくという物語。常軌を逸したドタバタぶりにマスコミ試写会や完成披露上映で爆笑が巻き起こっている抱腹絶倒コメディですが、この度、公開を直前に控え、10月17日(木)に松尾監督をゲストに迎えトークイベントを開催した。

本イベントでは、タイトル「108」にちなみ108人の女に囲まれながら松尾監督には撮影中さながらにガウン姿で登場いただき、集まった女性たちの恋愛や人生の悩みについての人生相談を行った。

『108〜海馬五郎の復讐と冒険〜』公開直前イベント

日程:10月17日(木)

場所:神楽座(千代田区富士見2丁目13-12 KADOKAWA富士見ビル 1F)

登壇者:松尾スズキ

公開を1週間後に控えた10月17日(金)、本作のタイトルにちなみ女性客108人を招いた試写会の上映後に、監督・脚本・主演を務めた松尾スズキ監督が登場した。

108人の女性を抱くという目標を抱く男を描く本作の監督と主人公の両方を務めたために、本作の撮影中は常にガウンを着ていた松尾監督。本編を鑑賞し爆笑した108人の女性客を前に、まるで劇中のようにガウン姿で登場すると、集まった108人の女性たちから爆笑と歓声が起こりイベントはスタートした。

長編映画4作目にして、今回初めて監督・脚本・主演の全てを務めた松尾監督。常軌を逸したコメディを撮ろうと思ったきっかけについて、「1本くらいは主演作を残しておきたいと思いました。再婚をきっかけに、自分の肉体の限界を考えた時、身体能力のあるうちに主演作を撮りたいと思いました。老いて見えてしまう前に残しておきたかったんです。」と話す。

上映中にひっきりなしに爆笑が起きている本作だが、特に「(海馬五郎の)お父さんが死ぬ病院のシーンは面白い!」と話す松尾監督。「LiLiCoさん、栗原さん、秋山さんが次々にが笑いを起こして、最後に坂井さんが大きく落とすんですよね。観ている人の笑いをかっさらっていくんです。面白いですよ!このシーンでこの映画のポテンシャルが決まったも同然でした。」と自信たっぷりに面白さをアピールした。本作で話題となっている「女の海」のシーンでは、「ローションでヌルヌルの中、モニターをチェックしにいくのが大変でした。そして次の瞬間にはローションの海に戻っていくんです(笑)」と撮影秘話を話すと会場からは笑い声が。「岩井さんの前貼りが気づいたら何故か僕の手の中にありました」とおもしろエピソードを披露すると会場は大爆笑。そんなバカバカしいことを大真面目にやっていた現場であったが、完全に松尾監督のオリジナルである本作の出来に関して、「この作品がひとつの基準となりました。ここからがまた新たなスタートです」と本作にかける自信を語った。

本作は、田中圭さんから「とにかく台詞が面白い。爆笑していたらあっという間に映画が終わってしまいました。」、佐藤二朗さんから「断言する。松尾スズキは、人類史上、稀にみる、いや稀にさえみない、孤高の、唯一無二のバケモノだ」、大久保佳代子さんから「海馬五郎も周りの人間も馬鹿馬鹿しいのにちょい切なくて。カムサハムニダ、一番笑った。」 など、映画を既に観た著名人の方からも爆笑のコメントが届いている。松尾監督は評判の良さに恥ずかしそうに感激していた。

またこの日は、試写会に来場した108人の女性から恋愛や人生のお悩みの相談を松尾監督に投げかけそれに回答するというコーナーも。「孤独に対してどう付き合っているのか?」という相談に対して、「みんな孤独、映画や演劇のような文化も孤独を埋めるもの。自分と向き合うのはみんな嫌だが、そんな自分と向き合うのが孤独というものなんです。そのバランスをとっていくのが大事」と名言を残した。

最後に「108にちなみ、108人に一人一人が本作のことを伝えてください。伝えないと・・・呪われます(笑)よろしくお願いします!」と冗談交じりにメッセージを送った。

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