マカオグランプリのFIA GTワールドカップは17台が参戦。車種バラエティは4車種に留まる

 11月14〜17日に開催される第66回マカオグランプリに向け、大会組織委員会は10月18日に開催レースのエントリーリストを発表した。GT3車両で争われるFIA GTワールドカップは17台のエントリーと昨年より台数は増えたものの、4車種のみとやや寂しいエントリーとなった。

 もともとマカオグランプリのレースのひとつとして開催されていたマカオGTカップから、2015年にFIAのGT3カーによるスプリント世界一決定戦として発展したFIA GTワールドカップは、ドイツメーカーを中心にワークスドライバーが送り込まれるようになり戦いが激化。そのため多くのアクシデントが起きるようになっていた。

 2017年には、ダニエル・ジュンカデラが駆るメルセデスのクラッシュを引き金に10台以上が巻き込まれるアクシデントが発生。それもあってか2018年にはエントリーが15台に落ち込んでおり、FIAとレースをプロモートするSROモータースポーツ・グループでは、ドライバーカテゴライズでシルバーやブロンズのドライバー向けに賞典を設定するなど、台数増加に向けた施策がとられていた。

 そんななか10月18日に発表されたリストを見ると、2018年王者のアウグスト・ファーフス&BMWチーム・シュニッツァーをはじめ、GTワールドカップではおなじみのエドアルド・モルタラやクリストファー・ハーゼなど、各陣営のエースドライバーたちがそろった。チームも各ドイツメーカーのワークス格のチームがエントリーしている。

 一方、アデリー・フォンやルーロフ・ブルーインスなど、ブランパンGTワールドチャレンジ・アジアに参戦するドライバーもエントリー。SROの策は実を結んだが、シルバーのエントリーはクラフト・バンブーのシートを得たアレッシオ・ピカリエロなど4名に留まっている。

 また、2018年に参戦したKCMGのニッサンGT-RニスモGT3は今回は参戦せず、GT3レースではお馴染みのフェラーリ、ランボルギーニ、アストンマーティン等もエントリーがない。そのため車種バラエティではドイツ車の4車種のみと、やや寂しいエントリーとなった。

第66回マカオグランプリ

2019 FIA GTワールドカップ エントリーリスト

No Driver Team Car DC

5 クリストファー・ハーゼ フェニックス・レーシング アウディR8 LMS P

7 アデリー・フォン ズン・モータースポーツ・クルー メルセデスAMG GT3 S

10 シャルル・ウェーツ チームWRT アウディR8 LMS S

25 ドリス・ファントール アウディスポーツ・チームWRT アウディR8 LMS G

31 ケルビン・ファン・デル・リンデ アウディスポーツ・チーム・ルートニック アウディR8 LMS G

42 アウグスト・ファーフス BMWチーム・シュニッツァー BMW M6 GT3 P

66 ウェイアン・チェン アウディスポーツ・チーム・アジア・TSRT アウディR8 LMS S

77 エドアルド・モルタラ メルセデスAMG・チーム・クラフト・バンブー・レーシング メルセデスAMG GT3 P

88 アレッシオ・ピカリエロ メルセデスAMG・チーム・クラフト・バンブー・レーシング メルセデスAMG GT3 S

91 ジョエル・エリクソン FIST-チームAAI BMW M6 GT3 P

97 ルーロフ・ブルーインス ソライト・インディゴ・レーシング メルセデスAMG GT3 S

98 アール・バンバー ローヴェ・レーシング ポルシェ911 GT3 R P

99 ローレンス・ファントール ローヴェ・レーシング ポルシェ911 GT3 R P

888 マーロ・エンゲル メルセデスAMG・チーム・グループMレーシング メルセデスAMG GT3 P

911 アレキサンドレ・インペラトーリ アブソリュート・レーシング ポルシェ911 GT3 R G

912 ケビン・エストーレ アブソリュート・レーシング ポルシェ911 GT3 R P

999 ラファエル・マルチェッロ メルセデスAMG・チーム・グループMレーシング メルセデスAMG GT3 P

DC=ドライバーカテゴライズ P=プラチナ G=ゴールド S=シルバー

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