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ブロンクス
ギャング団員10人を逮捕 強制捜査で銃器も押収
NYPDは9日早朝、ブロンクス区で強制捜査を行い、同区とマンハッタン北部で暴力的な攻撃を行ったとして、ギャング集団「トリニタリオス」のメンバー10人を、共謀罪、殺人未遂罪、暴行罪の容疑で逮捕したと発表した。同日付amニューヨークが伝えた。
NYPDは、移民で構成される同ギャングを約1年にわたり追跡。逮捕された10人にのうち、1人は幹部とみられている他、5人のメンバーが市内に潜伏していると思われ、捜査を続行中。また、強制捜査の際に、ショットガン1丁とハンドガン1丁も押収された。
逮捕された10人が行ったとされる犯罪行為について詳細は発表されていないが、NYPDは、「犠牲者2人に対するナイフと斧を使用した、非常に残忍な暴力行為」と述べた。
トリニタリオスは、主にドミニカ共和国からの移民で構成され、構成員数は1000〜3000人と推定。ここ数年は、同集団が市内における脅威を拡大してきた。
クイーンズ
少年を地面に投げつける ホームレスを逮捕
クイーンズ区で10日午後4時50分ごろ、ホームレスの男が6歳の少年を地面に投げつけ、少年が重体となった。同日付FOX5ニューヨークが伝えた。
警察によると、被害者の少年がメトロポリタンアベニューに面した祖父母の家の前の階段に座っていたところ、男が自動車道に侵入し、少年をつかみ上げ、地面に投げつけた。少年は敷石で頭を打ち重体となり、搬送先の児童病院で、脳内出血と頭部打撲傷の治療を受けている。
少年の祖父が男を追い掛け、警察が来るまで拘束した。男(35)は、暴行と嫌がらせなどの疑いで逮捕された。
今年に入り、ホームレスが児童に暴力を振るう事件が少なくとも3件起きており、そのうち1件は、先月マンハッタン区のウェストサイドで起きている。
クイーンズ
大学生を射殺、放置 赤い車を捜索中
クイーンズ区で9日、大学生が銃で撃たれた後に路上に放置され、死亡した。10日付CBSニューヨークが伝えた。
同区フローラルパークの268ストリートで午後1時ごろ、通行人が意識不明のジェイ・パテルさん(19)を発見。パテルさんの自宅から2ブロック離れた場所だった。
パテルさんは、病院に運ばれた後に死亡が確認された。
警察によると、ナッソー・コミュニティーカレッジでビジネスを専攻するパテルさんは、腹部を銃で撃たれた後、白昼の道路に放置されたとみられる。
警察は監視カメラの映像を基に、268ストリートを走り去る、トヨタ製のカムリと思われる赤い車両の行方を捜査している。
近隣住民は、赤い車両の追跡が多くの情報につながり、事件の終結がもたらされることを願っていると話した。警察に監視カメラの映像を提供した、パテルさんの隣人のフージア・ウディンさんは、地元メディアに「ショックで言葉も出ない」と話した。
ロングアイランド
不審車運転手に警官発砲 薬物を大量所持
ナッソー郡ヘンプステッドで8日、警察が不審車を4マイルに渡って追跡し、運転手に発砲した。車両からは、オキシコドンと思わしき約300錠が発見された。9日付PIX11が伝えた。
白のBMWを運転していたカショーン・ワッツ=ブライアント被告(34)は、シカモアアベニュー付近でパトカーに停止を求められた。しかし同被告は停止せず、西行きのサウザンステートパークウェーに乗って逃走を開始。コロナアベニュー出口で高速道路を降りた同被告は、ブレイクマンドライブで複数の車両と衝突した。さらに、車両をパトカーに向かって後進させたため、警官が発砲した。
同被告はその後も運転し続け、バレーストリームのプリムローズプレースの道路標識に衝突。同被告と同乗者は車を乗り捨て、徒歩で逃走したが、警察に逮捕された。被告らは地元の病院で治療を受けた。また逮捕時に同被告が抵抗したため、ナッソー郡警察の警官が手首を骨折した。
同被告は、規制薬物の違法所持罪と暴行罪で起訴された。
ブルックリン
元警察官に処分 賄賂と職権濫用の罪
NYPDの元警官2人が10日、収賄および職権乱用の罪で、5年間の保護観察処分を宣告された。両被告は2017年9月、ブルックリン区で麻薬取締の任務に就いていた際、逮捕した若い女性と警察車両の中で不適切な行為を行い、それと引き換えに逮捕について報告することなく、女性の身柄を開放した。同日付ABC7ニューヨークが伝えた。
検察は収監を求めたが、両被告が8月に有罪を認めたため、保護観察処分となった。判決が言い渡される前、エディー・マーティンス被告は家族と友人に謝罪。リチャード・ホール被告も妻子に謝罪したが、「行為は同意の上であり、女性は偽証罪に問われるべきだ」と主張した。
これに対して、ブルックリン区のエリック・ゴンザレス地方検事は、両被告は「恐るべき権力の乱用」のために職を失い、有罪となったと指摘。さらに、本件は警官が逮捕者との行為を同意の上だったと主張することを可能にしていた、ニューヨーク州の法律を改正するきっかけになったと述べた。
ニュージャージ
天然ガスによる火災 16世帯が避難
ニュージャージー州ジャージーシティーで11日午前4時半ごろ、天然ガスによる大規模火災が発生。住宅4軒が全焼、子供を含む16世帯が避難した。避難は安全に行われ、消防士2人が煙を吸い込んで手当てを受けたが、死者は出なかった。同日付NBCニューヨークが伝えた。
火災はウェード・ストリートとラトガース・アベニュー付近で発生。分厚い噴煙が舞い上がった。赤十字が現場に向かい、避難した人々は仮設シェルターに向かったという。
当局は、火災発生時間と場所や規模などから、不審火とみられると発表。
ニューヨーク市危機管理室は、消火作業中にニューヨークの五つの地区でも、臭いがしたり、煙が出る可能性があると市民に警告を出した。
当局は、この火災が2軒の住宅間で発生し広がっていったとして、正確な原因については現在調査中と述べた。また、火災発生前に複数人の叫び声が聞こえたとの通報もあり、当局が火災との関連について調べている。避難した家族らは、赤十字によって支援を受けている。
クイーンズ
12歳少女に性的暴行 空手講師を起訴
クイーンズ区サニーサイドで空手を教えていた男が、生徒である12歳の少女に性的暴行を加えたとして起訴された。10日付CBSニューヨークが伝えた。
同区のジョン・ライアン検事長代行は9日、ヘクター・クインチ被告(36)が、性的暴行罪および児童福祉を危険にさらした罪で起訴されたと発表した。
サニーサイドの「ヒューゴズ・テコンドースタジオ」で空手を教えていた同被告は、8月から10月の間に被害者の少女の体を数回さわり、10月5日に性的暴行を加えたとされる。
同被告は有罪となった場合、最大25年の懲役を科せられる。同被告は11月8日に出廷予定。
同検事長代行は、「被害者の少女の両親は、自己防衛法の教師として被告を信頼した。残念なことに、少女は空手教師からの保護が必要となった」とメディアに述べた。
警察は、この空手教師の被害者が他にいないか捜査中で、被害者に対し、警察の児童虐待班への連絡を呼び掛けている。
マンハッタン
薬局で犯罪増加中 警察が発表
マンハッタン区アッパーイーストのドラッグストアで、窃盗や強盗が増加傾向にあると警察が発表した。8日付PIX11が伝えた。
同地区のCVS、デュアン・リード、ライトエイドなど、ドラッグストア数十店が複数回の被害にあっていると、19分署が発表。
今年に入り軽窃盗罪の件数が29%増加。その約半数はドラッグストアで起きており、子供の万引きの場合もあるが、大抵は薬物依存症の人が薬を盗むことがほとんどだという。
また同署によると、8日、同地区のCVSで刃物を突きつけ、栄養ドリンク約22キログラムを盗んで逃走した容疑者が、心臓発作により路上で卒倒。追ってきた巡査部長が心肺蘇生を施し、容疑者の命を救ったと発表した。
警察は警備員不在と、軽犯罪罰則の緩さが原因で、常習犯が同じ店舗で繰り返し窃盗を行っていると指摘した。
マンハッタン
制限速度の制限を施行 西側高速道路の一部
2日、マンハッタン区を走るウェストサイド・ハイウェーの一部区間の制限速度が、時速35マイルから30マイルに変更された。10日付パッチが伝えた。
制限速度が変更された区間は、ルート9Aのバッテリープレースから西59ストリートまでの5マイル。同区間では過去10年に、10人が交通事故で死亡している。
ニューヨーク市交通局のポリー・トロッテンバーグ局長は、ハドソン川グリーンウェーを利用する歩行者や自転車の増加の他、ウオーターフロント開発ブームにより、同高速道路で自動車と競合する歩行者や自転車が近年増加していることを指摘した。
新しい制限速度の標識は12日に設置されたが、同局は変更に適応するため60日間の調整期間を設ける。また、速度違反取り締まりカメラ拡大プログラムの一環として、カメラが設置される予定。
マンハッタン
MoMA再オープン 4カ月の改装経て
増改築工事のために6月中旬から休館していた、マンハッタン区ミッドタウンのニューヨーク近代美術館(MoMA)が、今月21日の再オープンに先駆けて、10日朝、報道関係者に内部を公開した。11日付ゴッサミストが伝えた。
4億5000万ドルをかけた増改築により、展示スペースは30%、展示可能作品は1000点増え、異なる分野にまたがる展示が可能になった。
1階ロビーでは、クロークや入場券購入の待ち時間を短縮するために、ハイテク技術を導入。また彫刻庭園は手つかずのまま残され、新進アーティストの作品を展示する、無料のギャラリー2カ所が新たに設置された。
展示スペースが大幅に増えたのは2、4、5階。巨大な吹き抜けエリアは残され、リニューアルのオープニングには、韓国人アーティスト、ヘギュ・ヤンの作品が展示される。
同館はまた、アフリカ系、アフリカ系アメリカ人、アジア系、中南米系、および女性のアーティストの作品展示を強化する。
ニュージャージー
元警察署長を起訴 FBIに偽証
ニュージャージー州で9日、手錠を掛けられた黒人男性に対する暴力で起訴された元警察署長が、FBIに偽証した罪で有罪判決を受けた。同日付NBCニューヨークが伝えた。
検察によると、ボーデンタウン・タウンシップの警察署長だったフランク・ヌセラ被告(62)は、2016年9月、ホテルで逮捕された18歳の黒人男性に背後から近付き、頭部を戸口に叩きつけた。同被告は憎悪による暴行と、公権はく奪の罪で起訴された。
検察は、同被告の同僚警官が1年にわたり密かに録音した、同被告の差別発言を明らかにした。
同被告は警察を退職する前にタウンシップの管財人を務めていたころ、アフリカ系アメリカ人を脅かすため、高校のバスケットボールの試合に警察犬を配置したとされている。
連邦裁判所は、白人9人と黒人3人からなる陪審員に、同被告の憎悪犯罪と公権はく奪について審議の継続を求めた。
ニュージャージー
ビンゴ大会で不正 2人の女性を告発
ニュージャージー州の警察は3日、同州カムデン郡の教会で行われたビンゴ大会で不正があったとの申し立てを受け、大会参加者2人が告発されたと発表した。8日付ABC7ニュースが伝えた。
当局が捜査したところ、聖マリア・ゴレッティー教会で行われたビンゴ大会で、テレサ・デイビス(71)とキーシャ・ブロッキントン(38)が、200ドル近い賞金を獲得。しかし、教会のボランティアが当たり番号の一つがビンゴカードにテープで貼り付けられているのを発見。2人は同郡在住で、同郡条例に基づき、不適切行為で告発された。
同教会では、20年以上ビンゴ大会が行われてきたが、こうした問題が起きたのは初めてだという。
マンハッタン
人気俳優だまされる 詐欺の観光ツアーに参加
ニューヨーク州出身の人気俳優、アレック・ボールドウィンさんが、自由の女神観光をうたう詐欺ツアーのチケットを売り付けられ、その経緯をインスタグラムに投稿した。9日付CNNが伝えた。
ボールドウィンさんは妻のヒラリアさんと2人の子供を連れて、自由の女神を巡る40ドルの「ボートツアー」のチケットを購入。ところが、ツアーの最初の行き先はニュージャージー州リバティーシティで、同州行きのシャトルバスに乗るよう案内されたという。
結局、一家はこのツアーへの参加を取りやめたが、スタテンアイランド行きの無料フェリーに乗り、自由の女神を見るという目的は達成。ボールドウィンさんは詐欺に遭ったことに対する怒りをインスタグラムで表明した。
観光客は、自由の女神観光をうたいながらリバティー島を訪れない、詐欺ツアーの被害にしばしば遭っている。市広報担当者は地元メディアに対して、詐欺ツアー販売に対しては、引き続き罰金を科していくと語った。