高校生、育成指名は過去10年で最多… 今年のドラフト会議を振り返る

それぞれドラ1指名を受けた大船渡・佐々木朗希(左)、星稜・奥川恭伸【写真:編集部、荒川祐史】

社会人の指名が減少…過去10年で最少の10人の指名にとどまる

「2019年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」は17日、都内のホテルで開催され、支配下で74選手、育成で33人、計107人の選手が12球団から指名を受けた。

 ここでは過去10年間の指名選手の内訳などについて見ていこう。

○指名選手数の推移

過去10年のドラフト指名選手数の推移

2010年 97人(支配下69人 育成28人)
2011年 98人(支配下72人 育成26人)
2012年 83人(支配下70人 育成13人)
2013年 89人(支配下76人 育成13人)
2014年 104人(支配下81人 育成23人)
2015年 116人(支配下88人 育成28人)
2016年 115人(支配下87人 育成28人)
2017年 114人(支配下82人 育成32人)
2018年 104人(支配下83人 育成21人)
2019年 107人(支配下74人 育成33人)

 ここ6年、指名選手は100人を超えている。今季は育成指名が33人と過去10年では最も多かった。反対に支配下指名選手は74人にとどまった。ソフトバンクの千賀、甲斐ら育成出身選手の活躍が目立つようになった。各球団の施設も整い、3軍制を導入するなど育成選手を多く獲得する傾向になっている。

○出身別の推移

過去10年の出身別ドラフト指名選手の推移

2010年 高校39人 大学30人 社会人20人 独立L 8人
2011年 高校39人 大学27人 社会人21人 独立L 11人
2012年 高校27人 大学29人 社会人21人 独立L 6人
2013年 高校30人 大学26人 社会人30人 独立L 3人
2014年 高校47人 大学29人 社会人23人 独立L 5人
2015年 高校40人 大学38人 社会人26人 独立L 12人
2016年 高校43人 大学43人 社会人19人 独立L 10人
2017年 高校48人 大学34人 社会人23人 独立L 9人
2018年 高校46人 大学32人 社会人19人 独立L 7人
2019年 高校52人 大学36人 社会人10人 独立L 9人

 今年は過去10年で最多となる52人の高校生が指名された。対照的に社会人の指名は10人。2013年の3分の1だった。

○ポジション別の推移

2010年 投手53人 捕手9人 内野手18人 外野手17人
2011年 投手52人 捕手12人 内野手19人 外野手15人
2012年 投手45人 捕手8人 内野手17人 外野手13人
2013年 投手53人 捕手14人 内野手16人 外野手6人
2014年 投手55人 捕手12人 内野手21人 外野手16人
2015年 投手65人 捕手13人 内野手26人 外野手12人
2016年 投手74人 捕手11人 内野手18人 外野手12人
2017年 投手60人 捕手12人 内野手24人 外野手18人
2018年 投手58人 捕手10人 内野手22人 外野手14人
2019年 投手51人 捕手15人 内野手22人 外野手19人

 ドラフトでは投手の指名が過半数を占めることが多いが、今季は投手の指名は51人(47.7%)。捕手と外野手が過去10年で最多。目玉選手は例年通り投手だったが、トータルでは野手の指名が多かったといえるだろう。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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